新人野手の「一軍完走」は、2015年の
野間峻祥以来、11年ぶりとなる。勝田成は本職の二塁だけでなく、遊撃でも堅実な守備でチームを支えた。
開幕戦でドラフト1位の
平川蓮とともに、スタメンに名を連ねた。複数の新人野手が開幕スタメンに名を連ねるのは68年ぶり、ドラフト制後では球団史上初だった。
記念すべき初戦で、勝田は延長10回二死一、二塁からライト線へのサヨナラ打を記録した。開幕戦での新人のサヨナラ打は1989年
中島輝士(
日本ハム)以来4度目で、セ・リーグでは初だった。
華々しいデビューを飾ってからは打撃で苦しんだ。打率は1割台のまま推移し、スタメン出場の機会は減った。
それでも安定感のある守備で一軍の戦力となり、経験を重ねた。プロの投球に徐々に慣れ、9月以降は打率.247と数字を上げた。
9月22日の
巨人戦(マツダ広島)では、延長11回一死満塁からライトへ犠牲フライを放ち、再びサヨナラ勝利をもたらした。新人がシーズンに2本のサヨナラ打を記録するのは2025年
宗山塁(
楽天)以来で、強心臓ぶりを発揮した。
109試合に出場して295打席に立ったが、二遊間の選手不足という側面もあった。
当初から層が薄かった広島二遊間は、キャンプ目前の元選手の逮捕を受け、疑惑の目を向けられた選手たちも一軍から姿を消した。さらに層が薄くなったことで、守備力の高い勝田が重宝された。
来季は新たな選手も加わり、競争も生まれる。真価が問われる2年目。今季得た経験を生かし、レギュラーポジションをつかみ取る。
写真=井沢雄一郎