打った瞬間にそれと分かる、弾丸ライナーがライトスタンドに突き刺さった。10月1日の
ヤクルト戦(神宮)。敗色濃厚な0対7の7回に先頭で打席に立った阿部慎之助内野手が、相手先発・小川の失投を見逃さなかった。「ホームランを狙っていた」と、真ん中直球をとらえ、9月16日の
中日戦(東京ドーム)以来となる10号ソロで、通算398本塁打とした。これで入団から18年連続2ケタ本塁打となり、17年で並んでいた
長嶋茂雄氏を抜いて球団単独1位に躍り出た。CS出場を目指す中での大差のゲーム。阿部の一撃にカツを入れられたチームは、敗れはしたものの、5点を返し、CS最初の相手となるヤクルトに意地を見せた。