先日、久しぶりに東大野球部で投手だった石渡明さん(のち毎日新聞運動部)と会い、バカ話で盛り上がった。石渡さんは在学中(1966~69年)1勝だったが、その1勝を挙げた慶大戦後のNHKのインタビューで実に印象的なセリフを吐いている。
NHKのアナ(福島さんだか、土門さんだか、河原さんだか忘れてしまった)が「石渡さんは哲学が専攻だそうですが」と聞くと、返ってきた答えは「哲学は……そうですねえ、野球より疲れます」
当時学生だった筆者は、「東大生とは、何とオッソロしいことを言うものだ」と感嘆し、感動したものだった。石渡さんは文学部西洋哲学科を卒業。専攻はヘーゲルだった。こういう人は、まず、一筋(いや三筋くらいか)縄ではいかない。東大の監督だった坪井忠郎さんがこんなことを言っていた。「アイツに投手はタメを作らないとダメだと何度言っても分からないんだ。たまたま、向こうの野球書を読んでいたら・・・
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