第86回選抜高校野球大会 21世紀枠の初陣・小山台[東京]は大記録阻止も1安打完敗 大阪強豪校の前に都立勢の悲願ならず 第86回選抜高校野球大会が3月21日に開幕した。初日の第3試合には、21世紀枠で春夏通じ初出場の小山台(東京)が登場。都立勢のセンバツ出場は初であり、夏の選手権を含めた「都立勢甲子園初勝利」の期待が高まっていた。しかし、昨秋の近畿大会4強の履正社(大阪)との1回戦は、0対11で大敗。21世紀枠は第73回大会(2001年)から導入され、困難条件の克服のほか模範的要素ら、実力以外の部分が評価対象である。小山台は文武両道を掲げる都内屈指の進学校。定時制があるため練習は1日90分で、グラウンドも他部と共有と厳しい条件下でも、昨秋の都大会では8強進出を遂げた。しかも、堀越、早実、日大豊山と、甲子園経験校を破る価値あるもの。
つまり「打倒・私学」を地で行くチームだ。14日の組み合わせ抽選会で、4年連続センバツ出場となる強豪・履正社に決まっても冷静だった。昨秋から快進撃の立役者となってきた140キロ右腕・
伊藤優輔は、主将としての立場からもこう発言している。「1勝を目指すだけでは、1回も勝てない。小山台のモットーは『日本一良いチーム』。あくまで全国の頂点に立つのが目標です。その通過点として、都立初勝利があればいい」
だが、現実は厳しかった。11失点を喫した伊藤は試合後、無念さをにじませた。「大胆に行こうと思っていたが、『打たれたくない』気持ちが先行して……」。力勝負では通用しないことは分かっていた。緩急を織り交ぜようとプランを練っていたが、結果的に腕が振れず、制球が定まらない。2回裏には押し出し後、高めに浮いた真っすぐを右翼席に運ばれて、一挙5失点で万事休す。終盤以降も失点し、計10四死球では勝負にならなかった。打線も履正社の2年生右腕・溝田悠人に9回一死まで無安打に抑え込まれ結局、内野安打1本で完敗という結末を迎えている。
小山台にとって今回の甲子園は、特別な舞台だった。福嶋正信監督の就任2年目(06年)、当時2年生部員だった市川大輔(ひろすけ)さんが、帰宅途中のエレベーター事故で帰らぬ人に。「一瞬を大切に過ごす」と真摯に取り組む姿勢はまさに、チームの象徴的存在。市川さんがつけていた野球日誌のコピーは毎年4月、新入生に配布されるなど、現役部員は故人の思いも背負って戦っていた。。。
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