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濱口遥大 侍ジャパン・大学代表の左腕エースに急浮上

 

 侍ジャパン大学代表に、代役から主役に躍り出ようとしている左腕がいる。神奈川大のエース・濱口遥大(3年・三養基)だ。

 濱口は今年3月の代表選考合宿に参加したが、いったんはメンバーから漏れていた。

 左肩痛で戦列を離れていた駒大のエース左腕・今永昇太(4年・北筑)が復帰を見越して選出されていたが、今春のリーグ戦で登板できず、代表を辞退。そのため、6月7日に濱口が代わって招集されることが決まった。濱口はそれを素直に喜んだ。

「3月の選考合宿では調子が良くなかったので、(代表入りは)あまり期待していなかった。選んでいただいて、すごくうれしかったです」

 招集が決まったとき、今永から濱口に「バタバタさせて申し訳ないけど、頑張れ」と連絡が入ったという。

「自分にそういう連絡をくれたことがうれしかった。今永さんの分まで頑張りたいと思います」

6月21日、東京ガスとの強化試合では2回を無安打3奪三振無失点。チェンジアップを武器に好投を見せて、左の先発候補に名乗りを上げた[写真=桜井ひとし]



 濱口の名が全国区となったのは昨春。最速150キロの直球と打者の手元で急ブレーキがかかって落ちるチェンジアップ、スライダーを駆使して打者を打ち取る投球でチームを大学選手権準優勝に導き、敢闘賞を受賞。大会後には大学日本代表に招集され、ハーレムベースボールウィーク(オランダ)に参加した。

 だが、その疲れもあって、昨秋はリーグ戦途中でベンチを外れるほどの不調に陥り、0勝3敗に終わった。

「自分の思う投球ができなかった。春から夏までの間とのギャップというか……ストレスがたまりました」

 秋のリーグ戦後、濱口は自分と向き合い、自分のいいところも悪いところも考え抜いた。テークバックで力が入っていたフォームを修正し、リリースポイントを安定させるとともに、ランニングなど練習への取り組み方も一から見直した。

 11月には愛媛・松山市で開かれた代表候補合宿に参加。そこで初めて今永と話し、調子が悪いときの修正方法や先発投手としての試合の作り方を教わったこともプラスとなった。

「1試合を通して、どの打者と勝負すればいいか。四球を出してしまったとき、後の打者をどうやって打ち取るかなど、ヒントをもらいました」

 これらの経験から、今春は制球が安定し、打者の反応を見ながらタイミングを外す投球術にも磨きがかかった。リーグ戦では6勝0敗、防御率0.85をマークし、2季ぶりのリーグ優勝に貢献。代替招集が決まった直後に迎えた大学選手権では、3試合(計21イニング)を自責点0に抑えて4強進出の立役者となり、最優秀投手賞を受賞している。

「昨秋の時点では、こんなにできるとは思っていなかった。冬にやってきたことが、結果につながってくれました。大学選手権ではしっかり投げ切ることができた。このいいイメージで、日本の代表としてチームに貢献したいと思います」

 7月のユニバーシアード大会(韓国・光州)に向けた強化合宿では、東京ガスとのオープン戦(6月21日)で登板。2回を3奪三振で完全に抑え、先発候補に名乗りを挙げた。

 もう代役とは呼ばせない。主役として、日本に金メダルをもたらす投球が期待されている。(文=佐伯要)
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