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2024センバツ候補校

激戦区を制した自慢のダブルエース 東北勢初の「春日本一」を目指す青森山田高

 

青森山田高は過去に春2回、夏11回の甲子園出場実績がある。夏は1999年の8強が最高成績も、センバツは未勝利だ[写真=田中慎一郎]


 東北勢として初めて2021年にリトルシニア日本選手権を制し、翌年には2連覇を達成した青森山田リトルシニア。日本一を経験した櫻田朔(3年)や對馬陸翔(3年)をはじめ、1学年下でU−15侍ジャパン日本代表にも選出された菊池伊眞(2年)、蝦名翔人(2年)などメンバーの多くが進学して中心選手となっているのが青森山田高(青森)だ。

 実績は十分なだけに周囲からの期待の声も大きいが、中学時代に続き、高校でも主将を任された橋場公祐(3年)は「期待されるのはありがたいことですが、自分たちは地に足をつけて目の前の試合を戦うだけです」と浮ついた様子はまったく見られない。新チーム結成後も「守備に重点を置いてきたのですがノックはもちろん、転がしてもらったゴロを捕球する地味な練習からやってきました」と地道に基礎を積み上げた。

 秋季青森大会では「低い打球で野手の間を抜くバッティングを目指してきました」(橋場主将)という打線が好調だった。決勝ではライバルの八戸学院光星高と対戦。昨年は春、夏と2戦連続で零封された強敵だったが對馬と蝦名が3ランを放ち7対4で雪辱。大会通算では6本塁打、40得点(5試合)。チーム打率も3割を超えた。東北大会は投手力が光った。背番号1を着けた関浩一郎(3年)は準決勝の一関学院高(岩手)戦で12三振を奪い、2安打完封勝利。八戸学院光星高との再戦となった決勝は背番号10の櫻田がノーヒットノーランの快投。8年ぶりに、秋の東北大会を制した。

 キレの良い速球とカーブで緩急を付け、2四死球と失策で満塁とされた3回を除く8イニングはすべて3者凡退に切って取った。指揮を執る兜森崇朗監督は「関と櫻田の2人はどちらも速球があり、変化球も器用に投げることができる」と評価している。

終盤の勝負強さが課題


 星稜高(石川)と対戦した明治神宮大会では関が先発。だが、手痛い一発を浴びるなど7回を6安打3失点。櫻田は1イニングのみの登板で2四球を与えたが、無失点に抑えた。指揮官は「関はランナーを出してから本来の制球力がありませんでした。けん制も含めてマウンドさばきもまだまだでしたが良い経験になったでしょう。櫻田は東北大会の後に調子を崩したのですがイニングのなかで立ち直っていく姿があったので、そこは進歩したところ」と振り返った。

 ただ、打線はなかなかつながらず、初回に相手野手がフライの目測を誤るラッキーなヒットで先制したが2回以降は「送るべきところでバントができず、一瞬のスキを突かれて二塁走者が2度もけん制で刺されてしまいました」(兜森監督)と8回まで無得点。9回は蝦名の犠飛で1点差に詰め寄ったが2対3で敗れた。橋場主将は「9回に追加点をもう1点、2点と挙げられるようにチーム力を付けたい」と話し、兜森監督は「チャンスをモノにする勝負強さを訓練していかないといけない」と、課題を挙げた。

 22年夏は仙台育英高(宮城)が東北勢初制覇を遂げ、昨夏は準優勝。「刺激になっている」と話す橋場主将の下、出場が確実視される16年以来のセンバツでは、東北勢初の春日本一を狙う。(取材・文=大平明)
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