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第5回WBSC U-23ワールドカップ

将来を担う社会人が結束 2大会連続3度目の世界一! 初戦黒星から8連勝で頂点

 

第5回WBSC U-23ワールドカップ[中国]を制した侍ジャパンU-23代表が9月17日に帰国。金メダルを首にかけたメンバー24人が記念撮影を行った[写真=BBM]


 第5回WBSC U-23ワールドカップで2大会連続3度目の優勝を遂げた侍ジャパンU-23代表が9月17日、中国から帰国した。今大会は7イニング制。メンバー24人は社会人選手で編成された。プエルトリコとのオープニングラウンド初戦を1対6と敗退。厳しいスタートにも、川口朋保監督は決して動じなかった。

「第3試合のナイトゲームでした。球場に入ると、すぐに試合となりました。(準備する)時間がなくて……初戦はゲームの入りがうまくいきませんでした。初戦を落としても、オープニングラウンドで脱落したわけではない。しっかり立て直して『決勝でプエルトリコ戦を迎えようぜ』と言ってきました。2戦目以降は、自分たちの野球ができました」

 地元・中国との第2戦。完全アウエーの難しい一戦となったが、日本チームは怯まなかった。先発の左腕・長久保滉成(NTT東日本)が完封(2対0)。オーストラリアとの第3戦も先制される苦しい展開だったが、逆転勝利(4対1)。川口監督は序盤3試合で、戦える手応えを得た。

「日本の特長であるバッテリーを含めた投手力、守備力という強みを最大限に生かし、いかに得点力を上げていくかが課題でしたが、打力のほうで、振れる選手が増えてきた」

 その後、コロンビア、イギリスに快勝してオープニングラウンドA組を4勝1敗で通過。スーパーラウンドを3連勝。プエルトリコとの決勝では、5対0と雪辱を果たした。

「年齢的に近い選手の集まりでコミュニケーションを重きに置いて、体現し、行動し、プレーに表してくれた。今回のメンバーは今後の社会人野球を担っていく選手がほとんどです。チームに還元するのは当たり前であり、日本の社会人野球を底上げしていく、大きな役割を担っている」

 侍ジャパン社会人代表は2026年のアジア競技大会(愛知)での優勝が最大の目標。25年のBFAアジア選手権を踏まえて、チームづくりを進めていく。(取材・文=岡本朋祐)

第5回 WBSC U-23 ワールドカップ 侍ジャパンU-23日本代表選手

▼日本チーム結果
【オープニングラウンド◎グループA】
9月6日  1-6プエルトリコ
9月7日  2-0中国
9月8日  4-1オーストラリア
9月9日  7-1コロンビア
9月10日 4-1イギリス(5回降雨コールド)
※グループB
(韓国、台湾、ベネズエラ、オランダ、ニカラグア、南アフリカ)

▼スーパーラウンド
9月12日 5-1ベネズエラ
9月13日 9-1ニカラグア
9月14日 2-1韓国

▼決勝
9月15日 5-0プエルトリコ

【表彰選手】
最優秀守備選手 高橋隆慶
ベストナイン(一塁手) 今里凌
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