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都市対抗野球大会2025【社会人ドラフト候補/野手編】

ENEOS・有馬諒 スキルアップ実感の2年目「捕手は、チームの勝利が自分自身の評価につながってくるポジション」

 

 第96回都市対抗野球大会は9月2日に大会6日目を迎え、これで代表32チームすべてが登場する。第3試合、1回戦最後のカードはENEOS(横浜市)対JR西日本(広島市)。歴代最多12度の優勝を誇る名門・ENEOSには、成長著しい若き大卒2年目の司令塔がいる。
文=佐々木亨 写真=井田新輔

有馬諒[ENEOS/捕手]


 野球を始めてすぐに「キャッチャーミットにあこがれた」という有馬諒は、捕手として野球人生を歩んできた。高校からは名だたる投手たちのボールを受けてきた。3度の甲子園出場。準々決勝でサヨナラ2ランスクイズによって金足農高に屈するのだが、その2年夏の甲子園も印象深い近江高時代は、のちに西濃運輸を経てプロ野球へ進んだ林優樹(楽天)とバッテリーを組んだ。日米大学野球で大学ジャパンを経験した関大時代は、1学年下で昨年のドラフト1位である金丸夢斗(中日)が相棒だった。

「良い投手がいるところには良い捕手が育ちやすいと言われますけど、ENEOSでもすばらしい投手たちがいて、そういう選手たちのボールを受けてきたからこそ、今の自分があると思っています」

 巡り合わせとともに積み上げてきた経験値が、捕手・有馬の礎となっている。ENEOSでの2年目である今シーズンは、「捕手としてのスキルが上がった」と実感している。

「昨年までは肩の強さに頼り過ぎたセカンドスローだった。今年は7〜8割の力でも安定した送球ができて盗塁阻止率が上がりました」

 ワンバウンドの投球を止める、いわばブロッキングはもともと得意としていた技術だ。キャッチングを課題に取り組む中で、フレーミング技術や「投手が気持ちいいと思えるキャッチング」にも磨きがかかり、昨年以上に自信を持ってプレーできるようになった。都市対抗西関東二次予選では全3試合で先発マスク。東芝との第1代表決定戦では、初回に勝負強さを見せて先制となる2点適時打、守っては阿部雄大、飯田琉斗の完封リレーを演出して「攻守で自分の持ち味は出せたと思う」と有馬は振り返る。

 昨夏の都市対抗では、東京ガスとの2回戦で試合終盤に守備機会を得ただけだった。今夏の東京ドームでは「ENEOSの13回目の優勝に向けて頑張るだけ」と言う有馬が言葉を加える。

「捕手は、チームの勝利が自分自身の評価につながってくるポジションだと思っています。勝利することで達成感も大きい。これからも捕手として『勝ちに貢献できる』選手になっていけるようにレベルアップしていきたい」

 この夏は、スタメン捕手として勝利を手繰り寄せる存在であり続けることを誓う。


PROFILE
ありま・りょう●2001年4月3日生まれ。奈良県出身。182cm88kg。右投右打。捕手。西大寺北小では1年から西大寺ドリームズで野球を始め捕手。6年時に全国大会出場。平城中では奈良ウイング(ヤング)で捕手としてプレーし県大会出場。近江高では1年夏にベンチ入りし、同年秋から正捕手。甲子園は2年春(3回戦)、2年夏(8強)、3年夏(2回戦)に出場。関大では正捕手となった2年秋から3季連続でリーグベストナイン受賞。小、中、高、大すべてで主将を務める。2024年にENEOSに入社。同年冬はアジアウインター・リーグのJABA選抜として経験を積んだ。
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