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JR四国が見据える全国舞台 若手の台頭で2026年へ手応え 四国で圧倒する力を

 

JR四国は今夏の都市対抗1回戦で三菱自動車岡崎に敗退。東京ドームでしか見られない景色で、多くの課題を持ち帰った[写真=矢野寿明]


 強力な投手陣を擁し、都市対抗大会の本選へ駒を進めたJR四国(高松市)。チームを率いる杉山洋一監督(鳴門商高)は「ピッチャーを中心にした守りで相手を最少失点に抑え、積極的な攻撃を心掛けてきました」と今シーズンを振り返る。

 エース右腕・近藤壱来(鳴門渦潮高)は9月のアジア選手権で優勝に貢献してMVP。一昨年の都市対抗では東京ガス(東京都)に対し、延長11回を1安打完封し「誰がマウンドに上がっても無失点でいこうと声を掛けていますが、自分が柱として投げているつもりです」と、投手リーダーとして若手を引っ張っている。

 2年目の川合慎磨(神戸学院大)も成長。7月の都市対抗・四国地区2次予選の代表決定戦ではイワキテック(上島町)を5安打で完封し、最高殊勲選手賞を受賞した。杉山監督は「キャリアに関係なく、全員がしっかりと競い合ったことで戦力の底上げができました」と話す。野手ではルーキー・井脇将誠(天理大)が先発に定着。四国予選で首位打者賞も獲得し「誰が試合に出場しても遜色はないので、調子の良い選手を使っていたのですが、四国予選では日替わりでヒーローが生まれました」(杉山監督)と戦力が充実。

 また、課題の得点力アップに向けて走塁への意識を高めた。主将・篠崎康(帝京第五高)が「三塁走者が内野ゴロでもホームにかえってこられるようにオープン戦から取り組んできました」と話すように、イワキテック戦では一死三塁から内野ゴロの間に美濃晃成(近大)が生還して先制。指揮官も「やりたいことができました」と自信を深めていた。

本番で結果を出すこと


 都市対抗本大会では三菱自動車岡崎(岡崎市)と1回戦で対戦。先発の近藤は2回表の三者三振をはじめ、3回までに7三振を奪う好スタートを見せると、3回裏は一死一、二塁から大北海斗(拓大、四国銀行から補強)の三遊間を破るタイムリーで先制した。しかし、同点に追いつかれると「序盤から球数が多く、長いイニングを投げられませんでした」(近藤投手)とボールが浮き始めた5回表に2点を勝ち越されてしまう。

 それでも5回裏は三塁打を放った篠崎主将が次打者のレフトフライでタッチアップ。しかし、転倒してしまうアクシデントで「飛距離は十分でしたが焦ってしまいました。猛省しています」(篠崎主将)と併殺になってしまい、点差を詰めることができず。6回からは二番手の川合が4イニングをゼロに抑えたが、その後のチャンスも生かすことができずに1対3で惜敗した。

 杉山監督は「ここぞという場面で一本出るかどうか。そこを突き詰めていくしかない。四国予選で首位打者の井脇もノーヒットでしたから本番でいかに結果が出せるか。ここが難しい」と課題を挙げた。ただ、一方で「今のやり方を崩さずに続けていけば勝利も見えてくる」と話す。篠崎主将も「東海地区の強豪が相手でも力の差は感じませんでした」と手応えはつかんでいる。「四国で勝つのは当たり前というような試合をしていきたい」と篠崎主将は続けた。

 社会人日本選手権予選は、四国銀行との代表決定戦で敗退し出場を逃した。2026年に向けて、四国を圧倒する力を身に付け、全国大会での活躍を期す。(取材・文=大平明)
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