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2026注目の新人

明治安田・山形球道の打撃力 若獅子賞を目指す左の強打者 2年後のプロ入り目指す

 

社会人デビュー戦となったJABAスポニチ大会でもきっちり結果を残した[写真=小河原友信]


 山形球道(立大)は昨春の東京六大学リーグで三冠王に輝いた強打者である。今年から明治安田に在籍しているが「三冠王の肩書もプレッシャーには感じていません。むしろ、結果を出してやろうと思っています。三冠王が打てないのはカッコ悪いですから『さすがだな』と思われるような良い成績を残したい」と話す。

 昨年12月には大学3年時から痛みに悩まされていた右肘を手術。今年1月にバッティング練習を再開したが「最初はボールが当たってくれませんでした」と振り返る。2月の鹿児島キャンプまでは不安もあったが「初球から強くスイングして、自分からアクションを起こしていくスタイルなのでとにかく振ってきました」と帰京してからは感覚を取り戻して調子を上げていった。

 興南高の先輩でもある新城拓(中大)が昨年まで着けていた背番号「0」を背負い、3月のJABA東京スポニチ大会で社会人デビュー。JFE西日本との予選リーグ初戦は一番・指名打者で先発出場し、1回表の先頭打者として打席に立つと「オープン戦からずっとトップバッターで使ってもらっていたので、その役割を意識しながら開幕に合わせてきました」と2球目の低めのスプリットをとらえて、右翼線への二塁打を放った。「長打も欲しいと考えているのですが、大学時代に体重を増やしたことで力いっぱい振らなくてもボールが飛ぶようになりました」。さらに、5回の第3打席では「後ろへつなぐイメージでした」とレフト前ヒット。「ボールとストライクを見極めながらスイングできるのが自分の持ち味。昨年から速い球にさされたくないので足を上げてピッチャーの投球を待つフォームにしています。そのおかげで立ち遅れることがなくなりましたし、ボールを長く見ることができるので難しい球にも付いていくことができ、三振しない自信があります」と、この打席では2ストライクに追い込まれていたが、3球目を逆方向へはじき返した。

ソフトバンク・近藤が理想


 デビュー戦で複数安打を記録し「いいスタートが切れました」と山形。次戦からは「手術を終えて、徐々に投げられるようになっています」と、守備でもレフトのポジションに起用されている。続くJABA東京都企業春季大会でも一番・左翼で3試合に出場し、打率.333(15打数5安打)をマーク。「社会人の投手は投げミスがないので、甘い球が来ない」と話していたが早くも適応してみせている。

 理想としている選手は近藤健介(ソフトバンク)だ。

「高い打率を残しながら、本塁打も打てる選手。自分とは打ち方が違っていますが、バットの軌道や体を回してからバットが巻き付いてくるようなスイングを参考にしています」

 目標は昨年果たせなかったNPB入りだ。「2年後にプロから指名されるためにはバッティングと肩が課題。打撃については逆方向にも長打を打てるようにしたいです」。今季については「1年目なのでチームを勢い付けるようなプレーを心掛けたい。そして、明治安田で都市対抗に出場して若獅子賞を目指します」と、抱負を語っており、有言実行で自身の実力を示していくつもりだ。(取材・文=大平明)

PROFILE
やまがた・きゅうどう●2003年10月19日生まれ。東京都出身。172cm82kg。右投左打。入新井第五小1年時から大田リトルで野球を始める。大森第二中では大田シニアでプレー。興南高では2年春からベンチ入りし、3年春は沖縄県大会で優勝して九州大会は4強。3年夏は県8強。立大では4年春に打率.444、5本塁打、17打点で、東京六大学で戦後18人目の三冠王、ベストナイン受賞。東京六大学通算54試合、打率.350、10本塁打、31打点。侍ジャパン大学代表で日米大学選手権優勝に貢献。今季から明治安田でプレーしている。
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