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第97回都市対抗野球大会

日本製鉄かずさマジック、新監督のドーム初勝利ならず 「凡事徹底」のさらなる強化

 

東海理化との1回戦で初戦敗退。この無念を日本選手権予選につなげる[写真=矢野寿明]


 米田真幸監督(平成国際大)が今季から指揮を執る日本製鉄かずさマジック(君津市)。スローガンに掲げたのは「凡事徹底〜Will of STEEL〜」だ。米田監督は「社会人ですから『当たり前のことをやろう』と。それはグラウンド外も同じです」と話す。

 主力の吉田開(富士大)は「規律については以前よりも厳しくなっていますし、会社員ですから、時間が守れないのはもってのほかです」と話す。そして、指揮官は「当たり前のことができたら、そのレベルを上げていく。とことんやり抜くことが目標なので終わりがない。常に進んでいる感じです」と満足することなく、継続していくことを求めている。

 もちろんグラウンド内でも規律を重んじつつ、「バッテリーを中心とした守りから良い流れをつくることをテーマにして、普段の練習から自分たちで声を出し合い、仲間同士で切磋琢磨してきました」と吉田。

 こうして都市対抗の南関東地区2次予選では第2代表決定戦でJFE東日本を7対2で破り、2年ぶりに本大会への出場権を獲得した。

敗戦の責任を負う指揮官


 本大会では8月27日の1回戦で東海理化(豊川市)と対戦。市民球団であるかずさマジックの三塁側スタンドには平日の午後の試合ながら、多くの応援団が駆け付けた。「マネジャーからは、当初の予定を上回るほどの人数が集まってチケットを追加で頼んだと聞きました」(米田監督)。試合は3点をリードされる苦しい展開だったが、3回表に一死一、二塁から吉田開がライトへ同点の3ランホームラン。この一発で三塁側スタンドに詰めかけた応援団のボルテージは最高潮に達した。しかし、6回裏にソロホームランで勝ち越されると7回裏は2本の2ランで4失点。それでも、8回表は二死から大森廉也(駒大、JFE東日本から補強)が左中間を破る適時二塁打。平山快(東海大、JFE東日本から補強)も二遊間を破るヒットで続き、「流れたら何かが起こる魔曲で大好きです」(吉田)というおなじみのチャンステーマ『ボンバー君津』が東京ドームに鳴り響いた。

 9回表も2本のヒットを放って追いすがったものの、そのまま押し切られてしまい4対8。3年前の2023年も1回戦で同じ顔合わせで敗れていたが「前回と同じように本塁打でやられてしまいました」(米田監督)とリベンジはならなかった。そして、「二番手の瀬崎絢(国学院大)が良く投げてくれて、6回は走者を出したら交代させようと考えていたのですが(ソロ弾で勝ち越され)結果として後手の継投になってしまいました」と米田監督。「選手は頑張ってくれたのですが、監督が未熟でした」と続け、敗戦の責任を背負った。

 無念の初戦敗退となったが、10月初めには日本選手権の予選が始まる。「この試合でできたこととできなかったことを確認し、選手たちは悔しい思いをしていますからこの熱量のまま予選に向かいたい」と指揮官。吉田は「守りから流れをつくることは変えず、そこに良いバッティングを加えたい」とこれまでやってきた野球に上積みをし、応援してくれる観客をさらに沸かせる活躍を目指す。(取材・文=大平明)
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