
合同自主トレ中、指導する愛媛・河原監督
「6月20日開幕」が決定し、愛媛・
河原純一監督(元
巨人ほか)は、「選手たちの目標が定まって良かった」と話す。
専用で使えるグラウンドがある。全体練習を一時、自主練習に切り替えていたが、4球団で唯一、途切れることなく練習を続けられてきた。
「『いつ始まるんだ?』というモヤモヤした気持ちの中で、ずっとやってきたと思う。それを開幕戦から思いっ切り前面に出して、ハツラツとプレーしてほしいなと思います」
香川・近藤智勝監督は、練習自粛の期間を経てチームが成長したことを実感する。3月の時点では、ただ漠然と開幕を迎えてしまいそうな危機感があった。新人選手が多く、どこかフワフワした雰囲気があった。
「知らないから、しょうがないんですけどね。逆に、この(開幕までの)期間が空いたことによって、みんな野球に対するそれぞれの思いもあっただろうし。そういうのを再確認できて、少しチームっぽくなってきたんじゃないかなって」
香川で選手を6年間、コーチを8年間、務めてきた。監督としての1年目、選手のことを第一に考える。
「お客さんに『今年のガイナーズは頑張っとるな』と言ってもらえるようなチームを、球団を作っていきたいなあという気持ちだけですね」
吉田篤史監督(元
ロッテほか)も、徳島の監督として初陣になる。選手以上に開幕の日を待ちに待っていた。
新しいチームを作る楽しさと、選手の成長を見られる喜びがある。その中で、「いかに勝つか?」をコーチと話し合いながら探っていく。
ドラフト会議まで、半年を切った。
「本来だったら開幕して2カ月ぐらいで、かなり成長しているはずなんです。その分をどう早めるか? ってことをやらなきゃいけない。ちょっと頑張らないといけないですね」
高知は全体練習の再開が5月25日と、最も遅くなった。
吉田豊彦監督(元南海ほか)はその間、選手たちの“自覚”に懸けるしかなかった。
「開催してもらえること自体が感謝ですよ! 『このまま、できないんじゃないか?』っていう不安もありました。開幕が迎えられるだけでも、感謝の気持ちでいっぱいですよ」
まだまだ感染拡大の不安が続く。だが、選手たちには身が引き締まる思いでプレーしてほしい。1995年、
オリックスが『がんばろうKOBE』を合言葉にしたように。
「僕はそういう雰囲気になることを期待していますけどね」
4球団の監督が語った開幕への思い。特別な1年のプレーボールがかかる。
[リポート/高田博史]