週刊ベースボールONLINE

日本独立リーグWatch

高知支援プロジェクト/四国ILリポート

 

7月16日、プロジェクトの発起人である森本麻紀さんらが、高知球団に食事を手渡した


 7月13日、高知は選手1人が新型コロナウイルスに感染したことを発表した。状況確認のため、四国リーグは13、14日の公式戦を中止に。高知は濃厚接触者と特定された関係者、34人のPCR検査を行っている。

 その結果、15日までに34人全員の陰性が確認されたが、25日までの10日間、全員が自宅待機となった。

 衝撃が走った13日の夜、高知市や香港でハンバーガーショップ『5019(ゴーイング)プレミアムファクトリー』を営む森本麻紀さんは、あれこれと考えを巡らせていた。

「お風呂に漬かりながら、『何ができるだろ?』って……」

 友人である球団スタッフに聞くと、自宅待機する選手たちには部屋から出ないことを徹底させるという。そう考えれば、最も困るのは食事だ。

「飲食店としてできることは、『とにかく、お食事の提供だ!』と思って。けど、これはスピード感をもってやらないとダメなので」

 選手たちへ食事の提供を申し出た。1人でも動くつもりだったが、医療従事者をサポートしている大石宗県議に相談したことで、約20の飲食店が賛同を表明してくれた。あっという間に10日間の昼・夕食、計600食の無償提供が決まる。

 SNSで支援の輪はさらに広がった。飲食業以外からも「寄付をしたい」「野菜を届けたい」「栄養ドリンクを無償で」などの声が届き始める。

 16日、「最初は私から」と、森本さんからハンバーガー30食が、球団を通して選手たちに届けられた。

「『みんなが応援してるんだよ!』って。『あなたたちの夢を、ちゃんとバックアップするよ!』っていう、温かさを感じてもらいたかった」

 感染の拡大により飲食業が受けたダメージも、決して小さくはないはずだ。「そういう方々が、率先して応援してくださることに感謝しかない」と、武政重和球団代表は頭を下げる。

 県は「高知は、やっぱり大家族」を合言葉に『高知家』キャンペーンを推進している。大石県議が言う。

「家族が感染したら、みんな責めないでしょ。守るじゃないですか。(ウイルスに)かかった人を責めない。そういう社会にしないといけない」

 球団だって、高知家の一員だ。これまで16年間、高知の人たちと築き上げてきた信頼と愛情がある。

「誰かがやらないと、動かないから」

 ドッグスを助けたい――。そんな純粋な思いが、森本さんたちを突き動かした。

[リポート/高田博史]
日本独立リーグWatch

日本独立リーグWatch

独立リーグ(BCL、四国IL)の今を毎週お届け!

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング