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2013大谷翔平の挑戦

大谷翔平[日本ハム]“二刀流”挑戦を追う Chapter4

 

大谷翔平が“2つのデビュー”を迎えた。
それぞれに収穫、課題があったが、現時点では打者としての完成度の方が高いことは明白。
今後、栗山監督はどのように育成していくのか。
ファンの関心も「本当にできるのか?」ではなく、「どうやって二刀流を進めていくのか?」という声に変わってきた。

 少しほろ苦い本拠地デビューとなった。3月6日、巨人とのオープン戦。大谷翔平は初めて札幌ドームの打席に入った。6回、先頭バッターとして代打で登場。平日のゲームとあってスタンドには空席も目立ったが、それでも大歓声が球場内にこだました。

「ファンの方の声援がうれしかったです。楽しかった。あれだけの声援を受けたことはなかったです。結果で応えられればよかったですけど」

 2球目を打って二塁ゴロ。二死満塁の好機で迎えた7回の第2打席は三邪飛、9回も空振り三振に倒れ、最後のバッターとなった。

 鮮烈なデビューを期待した地元ファンには物足りなかったかもしれない。だが、大谷は凡退してなお素質の高さを首脳陣にアピールした。

 昨季自己最多となる50試合に登板した福田と対戦した6回は「とらえたつもりでしたけど、ちょっと差し込まれた」。守護神・西村と対戦した7回も「芯だったけど、ちょっと(ボールの)下だった」。どちらもわずかの差でミスショットとなった。これが、一軍レベル。「高校だったら打てていたと思う。感覚の差を埋めていきたいです」と痛感したが、栗山監督は「彼の課題がかなり高いところにあると分かった。紙一重な感じ。つかまえにはいっている」と内容を評価した。

▲3月6日の巨人とのオープン戦では札幌ドームで「野手」デビュー。3打数無安打に終わったが、今後につながる貴重な経験を積んだ



 打者として才能の高さを見せるにつれ、育成&起用法はさらに難しくなる。二刀流を成功させるためには投手としての練習や実戦経験も必要。同時に打者としても成長を続けていかなければならず、栗山監督は「今やらなければいけない課題がファームでスタートした方がいいのか、一軍の試合でしか得られないものなのか。考えなければいけない」と頭を悩ませている。

 ファームに戻った大谷は10日の教育リーグのヤクルト戦(鎌ケ谷)で今度は投手としてのデビュー戦を迎えた。結果は2回を投げて1安打無失点。最速は152キロをマークした。本人も手応えを感じて「最初の登板にしては質のいい球を投げられたと思います。今日はまずまずです」と安堵の笑みを見せた。

▲3月10日[対ヤクルト戦]1にはピッチャーとして実戦初登板。MAX152キロのキレのある直球で2回を無失点に抑えた



 どちらかに専念させた方がいいのでは?という声が周囲にあることは事実。だがそんな“雑音”も大谷の素質が投打ともに本物だから起こるもの。だからこそチームと栗山監督は本気で考えている。「エース兼四番」という壮大な計画を。
大谷翔平 二刀流挑戦を追う

大谷翔平 二刀流挑戦を追う

入団1年目、大谷翔平の二刀流挑戦を追った短期連載企画。

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