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ワールド・シリーズでの走塁妨害、故意でなくても適用される

 

今年のワールド・シリーズ第3戦は、カージナルスが走塁妨害でサヨナラ勝ちしましたが、この走塁妨害について教えてください

 走塁妨害(オブストラクション)については規則2.51で「野手がボールを持たないときか、あるいはボールを処理する行為をしていないときに、走者の走塁を妨げる行為である」と説明されています。

 ワールド・シリーズ第3戦の走塁妨害を再現してみましょう。

 10月26日の第3戦で、4対4の同点の9回裏、カージナルスは一死二、三塁のチャンスを迎えました。ここでジェイが打った鋭い打球を前進守備のレッドソックスの二塁手・ペドロイアが横っ飛びでつかみ、本塁へ送球し、三塁走者は本塁でタッチアウトになりました。

 このとき、二塁走者・クレイグをアウトにしようと捕手が投げた送球が二塁方向にそれ、三塁手・ミドルブルックスが後逸。これを見てクレイグが本塁に向かって駆け出したものの、送球を捕れずに横たわったままのミドルブルックスにつまずいて倒れました。起き上がり本塁へ向かったクレイグは左翼手からの返球で本塁でアウトとなったかに見えましたが、つまずいて倒れたのが三塁手による走塁妨害とされたのです。

 規則7.06はオブストラクションについて述べられていますが、その(a)には「走塁を妨げられた走者は、オブストラクション発生当時すでに占有していた塁よりも1個先の進塁が許される」とあります。したがって、本塁でいったんはアウトになりかかったクレイグには本塁への進塁が認められ、サヨナラ勝ちとなったのです。

 審判団は試合後「(野手の行為が)意図的であるかどうかは関係なく、走者の邪魔になったから」と説明しました。野手が故意に走者を邪魔すれば、もちろんオブストラクションですが、故意でなくてもやはり妨害になるのです。

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元日本野球規則委員・千葉功による野球ルールコラム。

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