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山崎夏生のルール教室

バットのカラーが大幅緩和 使えるカラーとバットの形状/元パ・リーグ審判員 山崎夏生に聞く

 

赤バットの川上哲治[左]と青バットの大下弘はプロ野球創世期に、そのバットをトレードマークとして安打を量産した


【問】来季からバットの色の規制が大きく緩和され、原則的に自由であるとプロ野球実行委員会から発表されました。選手会からの強い要望があったとのこと。プレー上の影響はあるでしょうか。またバットの形状などにはどのような規則がありますか。

【答】プロ野球創世期のころには「青バットの大下(大下弘・東急)」「赤バットの川上(川上哲治・巨人)」といった、その選手の代名詞ともなる着色バットが存在しました。私も「打撃の神様」と称された川上氏への憧れから、幼少のころに初めて買ってもらったバットは真っ赤でした。ただ、当時の着色技術では色も剥げやすく、1回打っただけでボールにその色が付着してしまいます。そうなると投球の回転が分かりやすくなるなどの理由から、1964年以降はプロ野球では全面禁止となりました。唯一の例外として認められているのが、母の日にのみ使用されるピンクバットです。

 公認野球規則ではバットは円い棒であること、太さの直径は2.6インチ(6.6センチ)以下、長さは42インチ(106.7センチ)以下と規定されています(3.02.a)。重量制限はありませんが、高校野球では打球速度を上げぬ安全対策のため900グラム以上です。着色バットに関しては、「規則委員会の許可が無ければ使用できない(3.02.d)」「我が国では所属する団体の規定に従う」(同・注)となっています。プロ野球で今季に認可されている色はバットそのものの素材の色(ナチュラル)、赤褐色、ダークブラウン、ブラックが認められています。赤褐色と赤はどう違うのか、と問われると困るのですが、その色の基準は「パントーン・カラーコード・1665Cに限りなく近いこと」と規定されています。もちろん審判が現場でチェックできる案件ではありませんから製造メーカーに委託され、「NPB」の刻印があれば無問題です。ツートンカラーも認可されています。

 この改正を選手たちはもちろん大歓迎。巨人の選手ならばオレンジ、西武ならばブルー、ソフトバンクならばイエローといったチームカラーに合わせてもいいですし、独自のラッキーカラーへのこだわりを持つ選手もいるでしょう。ただし極端に打球点が見えづらくなる真っ白や光り輝く金・銀、そして蛍光色系のものは使用不可です。

 ちなみに選手間では黒色系のバットを使うと白球との接点が見えやすく、スイングと判定されがちだという都市伝説があるそうです。これは単なる思い込みですから、ご心配なく。

PROFILE
やまざき・なつお●1955年生まれ。新潟県上越市出身。高田高を経て北海道大に進学。野球部でプレーした。卒業後は日刊スポーツ新聞社・東京本社に入社するも野球現場へのあこがれから、プロ野球審判としてグラウンドに立つことを決意。82年にパ・リーグ審判員として採用され、以後29年間で一軍公式戦1451戦に出場。2010年の引退後はNPBの審判技術委員として後進の指導にあたった。現在は講演、執筆活動を中心に活躍する。
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元日本野球規則委員・千葉功による野球ルールコラム。

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