
先発に再転向した西野。負けはしたが今後に期待の持てる投球だった/写真=湯浅芳昭
今年もついにシーズン開幕を迎えた。3月31日、セ・リーグ、パ・リーグで計6試合、開幕戦が行われた。プロ野球の“元旦”。ユニフォームを着ている選手、首脳陣は何とも言えない高揚感に身を包まれるものだ。1回の攻防が終わるころには普段どおりの精神状態に戻るのだが、やはり独特なドキドキ感はいつまでたっても忘れられない。
さて、この開幕シリーズ、私が注目したのは“新”戦力だ。新人、新外国人は言うに及ばず、例えばポジションなどが配置転換された選手もその範疇に入れたい。その意味で気になっていたのが
ロッテの
西野勇士だ。2009年に育成選手としてロッテに入団して、12年オフに支配下登録された。13年、先発として9勝をマークしたが、翌年クローザーへ転向。鋭く落ちるフォークが武器で、試合を締める役割への適性があると判断されたのだろう。14、15年と2年続けて30セーブ以上をマークした。しかし昨年、ケガもあり21セーブに終わる。すると、
伊東勤監督は先発再転向を決断した。
西野は開幕2戦目の
ソフトバンク戦[ヤフオクドーム]に先発。緊張からか初回、
内川聖一に先制打を許したが、それでも悪い内容には見えなかった。当然だがクローザーのときのように常に目いっぱい投げるスタイルではない。先を見ながらテンポ良く、丁寧なピッチングに終始していた。3回には
本多雄一、
柳田悠岐が安打で出塁して両者とも盗塁を試みたが、捕手の
田村龍弘との“共同作業”で二塁封殺。4回に2点を奪われたが、これは無死満塁から
松田宣浩を遊ゴロに仕留めるも、打球を受けたショートの
中村奨吾が二塁へ悪送球したのが原因だった。結局、6回4失点(自責点3)で降板したが、今後に期待のできる内容であったのは間違いない。このようなピッチングを続けていけば自然と勝ち星はついてくるだろう。
新人では
DeNAの
濱口遥大だ。4月2日の
ヤクルト戦[神宮]で先発。今年の新人選手の中で先発として先陣を切ることになった。結果は5回4失点で勝ち負けなしだったが・・・
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