
タイブレークとなった延長11回裏、一死二、三塁と攻め立てられた福岡大だが左飛をつかんだ左翼手がタッチアップで本塁を狙った三走をホームで刺して勝利をつかんだ/写真=井出秀人
本誌が発売されるころには終わっているが、熱戦が繰り広げられた全日本大学野球選手権大会には目がクギ付けになった。高校生にとって甲子園がそうであるように、大学生にとっては神宮球場(準決勝、決勝以外は東京ドームでも行われるが)は聖地なのであろう。かつては東京六大学、東都大学が圧倒的に強く、両リーグのチームが優勝に名を連ねていたが、近年は地方リーグの大学も力をつけてきた。例えば昨年、
甲斐野央(現
ソフトバンク)、
上茶谷大河(現
DeNA)、
梅津晃大(現
中日)を擁した東洋大(東都)が2回戦、九産大(福岡六大学)に3対10の7回
コールドで敗れている。地方リーグ代表の奮闘ぶりを見るのも面白い。
さらに今年は元プロが率いるチームの戦いも気になった。初戦、福岡大(九州六大学)に0対1で敗れたが、星槎道都大(札幌学生)の指揮官は
巨人に在籍していた
二宮至監督。大学選手権で愛工大(愛知)を27年ぶりの勝利にチームを導いたのは元
ロッテで、1991年には首位打者に輝いた
平井光親監督だ。愛工大は初戦、東日本国際大(南東北)に7対3で勝利。2回戦で佛教大(京滋)に敗れたが、いい経験を積んだのではないか。そして昨年、元
西武の
大塚光二監督の下、14年ぶり3度目の王者に輝いた東北福祉大(仙台六大学)も再び全国舞台へ舞い戻ってきた。彼ら、元プロの監督が学生と一体となって一喜一憂する姿は応援したくなる。
さて、この大会を見ていて、私が最も“野球の妙”を垣間見たのは・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン