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伊原春樹コラム

伊原春樹コラム「中島宏之が野球人生にピリオド 普段は物静かで朴訥としているがグラウンドに立つと湧き出た熱き心」

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プロ2年目の2002年、ファームの試合での中島[写真=BBM]


 3月27日、朝起きていつものようにスポーツ新聞に目を通すと、一面に「中島宏之、現役引退」の記事が踊っていた。私が最初に西武監督を務めた2002年、ヒロは高卒2年目。将来の正遊撃手候補として二軍で鍛錬を重ねているときだった。朝食を準備している妻に「ヒロが引退を決断したよ」と言うと、「労いの電話をかけたほうがいいわね」。日本では西武、オリックス巨人中日でプレーした、その姿を頭に思い浮かべつつ、どのような言葉を掛けようかと思案していると食事が終わって間もなく携帯電話の着信音が鳴った。

「中島です。引退することになりました。これまでありがとうございました」。ヒロからの引退の報告だった。いつものように穏やかな声で、朴訥とした口調。私はこれから続く人生へのエールを送った。

 普段は物静かなヒロだが・・・

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伊原春樹の野球の真髄

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座右の銘は野球道。野球評論家として存在感を放つ伊原春樹の連載コラム。

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