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伊原春樹コラム

伊原春樹コラム「歴代3位・320勝を挙げたレジェンド右腕が死去 抜群の制球力を誇った小山正明さんが体に当たりそうな球を投げてきた思い出」

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大毎時代の小山。狙ったところにしっかり投げるコントロールは衰え知らずだった[写真=BBM]


 また、昭和の偉大な大投手が天に旅立った。4月18日に歴代3位の320勝をマークした小山正明さん(元阪神ほか)が心不全のために死去していたことが24日に報じられた。90歳だった。

 小山さんと言えば抜群の制球力が武器の大投手だ。それは「精密機械」「針の穴を通すコントロール」と称されるほどの正確性を誇った。1953年に高砂高からテストを受け阪神に入団。そのときは183cmの長身だけが目立ち、コントロールのつかない投手だったという。だが、来る日も来る日もバッティング投手をやり、投球練習を続けたおかげで日本一コントロールが良い投手となった。ストライク3つで三振を奪うより、初球にその打者が手を出しやすいコースに好きな球種を投げ、わずかに“ツボ”を外して打ち取っていたというから恐れ入る。

 63年オフ、小山さんは山内一弘さんとの“世紀のトレード”で大毎(東京、ロッテ)へ移籍。71年に西鉄へ入団した私は・・・

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伊原春樹の野球の真髄

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座右の銘は野球道。野球評論家として存在感を放つ伊原春樹の連載コラム。

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