5月26日、自民党のまとめた「日本再生ビジョン」の中で、地域活性化策の一つとして「プロ野球16球団構想」が挙げられた。静岡、沖縄、四国、北信越といったNPB球団の存在しない地域に新たに球団を創設しようということらしい。
政策としての賛否はそれぞれだろうが、プロ野球ファンにとってはなかなかうれしい案なのではないだろうか。個人的には、プロ野球の衰退が叫ばれている中で、未だに復興の策として挙げられることに驚いたと同時に長い歴史を築いてきたプロ野球というブランドの強固さを改めて実感した。
だがNPBにとってもプロ球団増設は望むべくところではないだろうか。クライマッククスシリーズ(CS)の制度は今なお賛否両論あるが、現実として盛り上がりを見せ、集客にもつながっていることは確かである。
しかし、6球団中3球団がポストシーズンに進めるということが、どことなくシラけさせることもまた事実である。CSという集客制度を続行するためには、新規球団の参入は欠かせない手段なのではないだろうか。
とは言え、この「プロ野球16球団構想」は「面白いが現実味はない」案とされている。もちろん実際に新規参入するとなると様々な弊害があるのだが、その内の一つに「球団運営の赤字」がある。現在黒字運営できているのは12球団中3球団程度しかないそうだ。
その上、地上波放送が減り、代わりの収入源となるビジネスモデルは見出されていない。そうなると新規参入に手を挙げる企業はなかなかないだろう。
そういった面での「現実味のなさ」は「NPBの努力の足りなさ」とイ
コールであると思う。これは、地域復興案として挙げられる組織としては非常に遺憾なことだ。
今回の「プロ野球16球団構想」は恐らく採用されることはないが、将来的に二度と同案が出されることがなくなるのではなく、次は現実味を帯びたプランとなっているように、NPBの努力に期待したい。(佐野)