週刊ベースボールONLINE

本誌編集長コラム

復活した永久欠番

 

大げさに言えば歴史的なイベントだったのではないかと思う。7月1日、西武ドームで開催されたライオンズ・クラシック2012『稲尾和久 生誕75周年 永久欠番メモリアルゲーム 背番号「24」の記憶 』。西武首脳陣とナインが西鉄の復刻ユニフォームを身にまとい、「神様、仏様、稲尾様」と称された伝説の大投手、稲尾和久氏が着けていた背番号「24」を背負って戦う。そして、その「24」が永久欠番として永遠に記憶にとどめられることになった。

7月4日のソフトバンク戦(ヤフードーム)でも西武ナインは「24」とともに試合に臨み、投打がかみ合い7対2と快勝。西鉄が本拠地としていた福岡で稲尾氏に捧げる勝利を飾った。今季1号本塁打を含む3安打4打点と快打を記念すべき白星に貢献した主将の栗山巧は、「特別なゲームだし、僕らも、そしてファンの方も稲尾さんの偉大さを感じたのではないでしょうか」と感想を述べたが、歴史を尊重するのは大事なことだとあらためて球界全体が痛感したのではないだろうか。

実は正確には「24」も永久欠番に戻ったということになる。もともと西鉄では稲尾の功績を称え「24」を永久欠番としていた。しかし、球団が太平洋、クラウン、西武と移り変わる中でその事実もいつの間にか消え去ってしまった。親会社の変更とともに、球団の歴史が分断されてしまう。日本球界ではよくある話だ。

球団設立当初から西鉄のイメージを嫌ってきた節のあった西武だが、西鉄時代からの歴史を振り返るライオンズ・クラシックを2008年から立ち上げた。そして、今年、ついに消滅させられた歴史を復活させた。これは手放しで称賛するべきことだろう。追随する球団が出てきてほしいと切に願う。(編集長・小林)
野球の風

野球の風

週刊ベースボール編集長の編集後記。球界の動きや選手に対して編集長が思いをつづる。

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング