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本誌編集長コラム

大魔神の投球術

 

 投球術を駆使する投手といえば、多彩な変化球を精密な制球力でストライクゾーンの四隅に配して打者を打ち取っていくイメージだ。今特集のランキングでも、そういったタイプの投手が上位を占めた。だが、それとは真逆の、剛腕タイプに投球術が必要ないかといえば決してそんなことはない。

 例えば佐々木主浩(元横浜ほか)。日米通算381セーブを挙げたクローザーだが、150キロ超の直球とフォークの2球種を武器に相手打者をねじ伏せた。直球で追い込み、決め球にフォークを投げ込む投球スタイルが頭に思い浮かぶが当然、そんな単純なものではない。

 OB部門で6位に入っているが、2つの球種しかないからこそ、繊細な投球術を必要とした。「まず初球で相手が何を狙っているのか探るんです」。極上のキレを誇る直球とフォークを投じるだけに、相手からしたら狙い球を絞らなければ対応は難しい。だからこそ、1球目で気配を察して、打者の心中を読み取ることに心を砕いたのだ。フォークも上下左右に投げ込めるように進化させた。ここでは書き切れないが、そのほかにもさまざまな“術”を使ってセーブを積み重ねたのだ。
野球の風

野球の風

週刊ベースボール編集長の編集後記。球界の動きや選手に対して編集長が思いをつづる。

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