「ユニフォームを脱いだのはあなたをリスペクトしていないわけではない。濡れていたからだ」
練習後、インタビューに応じてくれた
フリオ・フランコ選手兼任監督(BCリーグ・石川)の口から真摯な言葉がいきなり飛び出した。このようなことを言われたのは初めてで、「まさに紳士だな」と驚いたが、同時に
フランコが1998年、
ロッテに復帰する際の本誌の記事が思い出された。
95年の1年限りでロッテを退団したフランコ。その後、球団もリストアップしていたが年齢がネックとなっていた。そこにフッと出てきたのが選手からの“フランコ待望論”だった。当時、
小宮山悟は次のように言っていた。「僕たちは勝つことに飢えている。95年にフランコとプレーして、野球選手として尊敬できる存在であることがわかった。若手の見本として、フランコみたいな選手を取ってくれと球団には言ったんだ」
チーム
メイトからの尊敬の念を集めた伝説の助っ人。その理由の一端が垣間見え、さらに56歳になる現在までも野球人としてユニフォームを着ていられる理由も分かった気がした。