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チームリーダーはユニフォームにキャプテンマークをつけたら出来上がるワケではない
天然のリーダーだった長嶋茂雄

 

V9戦士は長嶋についていったのではなく、そばにいるだけで十分だったのだ/写真はV9スタートの65年


 今週号も広島の大特集だが、広島については、1度取り上げているので、今回は触れないが、あのとき、「広島に欠けているのは山本浩二」と書いた、いわゆるチームリーダーの必要性について、アレコレ考えてみたい。

 いまプロ野球選手のユニフォームについているキャプテンマーク、筆者はあれがあまり好きではない。つけている選手には申し訳ないが「私がチームリーダーでございます」という感じが、なんとなくプロフェッショナルではなく、アマチュアの生真面目さの方に接近しているようで面白くないのだ。

 あの三原脩元西鉄監督の「アマは和して勝つ、プロは勝って和す」はなるほど名言だが、よく考えると分からないところがある。「勝って和す」というが、プロの集団なら「勝って」も別に「和さず」でいいじゃないか、と思うのだ、勝ったのだから。もっと言えば、勝ったのにはどういう理由があるのか。和さずに勝ったのなら、プロは和ではない、何で勝ったのか、それが知りたい。

 ノムさん(野村克也氏)の「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」の名言にも同じようなことが言える。前半は、まさに勝負ごとの面白さの極致で「その通り!」なのだが、負ける方だけ必然の法則が貫徹するのは、不公平ではないか、というより論理の矛盾ではないかと思ってしまう。プロなら不思議の負けがあったっていいじゃないの。

 三原さんもノムさんも、詰まるところ・・・

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岡江昇三郎のWEEKLY COLUMN

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プロ野球観戦歴44年のベースボールライター・岡江昇三郎の連載コラム。

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