「3年連続で成績を残すこと」を目標に掲げた2025年。先発ローテーションを守り続けて14勝を挙げ、最多勝を獲得した。しかし、本人は勝敗に関してこだわりはない。意識することは、先発投手としての責任を果たすこと。来季もエースとして、チームのために腕を振り続けるだけだ。 取材・構成=早川大介 写真=大賀章好、古賀恒雄、榎本郁也、松田杏子 変化は常にあるもの
3月7日、阪神とのオープン戦(甲子園)は2回0/3で4失点。球速アップを求めオフを通して新フォームに取り組んできたが、リリースポイントが定まらず持ち味の制球力が低下。それをキッパリとあきらめる決断をした。しかし、ただマイナスではない。自分の引き出しが一つ増えたと捉え、元のフォームに戻してシーズンインを迎えた。 ――まずは2年ぶり2度目の最多勝、おめでとうございます。
東 ありがとうございます。
――今年の14勝という数字はご自身ではどのように感じていますか。
東 まずは大前提として僕の中で、3年連続でしっかり成績を残すというところを目標としてやってきて、その3年目でしっかりとタイトルを獲得することができて非常に良かったなと思います。それにその中でしっかり貯金も作りつつ、規定投球回を超えて投げることができたので、充実した1年になりました。
――2年前と今回の最多勝獲得で違いはありますか。
東 ありますね。3年間、しっかり投げ切ってきた中の3年目で、相手の打者にも慣れであったり、配球のデータであったりとか、そういったものが蓄積されている。その中で1シーズン投げ切ることができて、成績を残すことができたことは良かったです。
――データなどが出そろってきている中で、今年、最多勝を獲得できたのは、どこが良かったと思いますか。
東 1年間ずっと試行錯誤しながら投げてきたというところが、今年一番大きな要因だったんじゃないかなと思います。シーズン前半から後半にかけて少しずつ球種の配分や配球など変えていって、そういったものも含めて1年間考えながらローテとして回れたことは非常に大きかったです。
――今シーズン前には平均球速アップを求めて新しい投球フォームに取り組んでいたところから、シーズン直前で元のフォームに戻すという決断をされましたが、すごい勇気がいることだと思います。
東 僕の中で、戻すことに対して勇気は特には必要なかったかなという感じですね。新しいフォームに取り組むほうが不安は大きかった。どうなるか分からなかったですし、ブルペンでは感覚がすごく良くても、打者が立つとそれもまた変わってきてしまった。そうしたときに戻すという選択肢が僕の引き出しの中にあったことが今年の成績につながりました。
――新しい挑戦を貫き通すという選択肢もあったかもしれませんが、元に戻すことで1年間戦い抜けた。
東 そうですね。それに貫いていたら、今年の成績は多分、残せなかったんじゃないかなと思いますし、新しい取り組みをしたことで、シーズン中に試行錯誤していった中で一つの引き出しとして使えた部分もあったので。その日ごとの体のコンディションによって、僕の中でフォーム自体は1試合ごとに変わっている。2試合続けていい結果を残せていたとしても、その2試合とも同じフォームではないんです。それができるための引き出しの一つになったので、僕としては・・・
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