「育成」のホークスと言われて久しい。日本シリーズでは、甲斐拓也が育成選手出身者として初のMVPを受賞。練習環境が充実しており、スカウトの先見の明も見逃せない。今年も育成4位で、攻守走3拍子そろった大型外野手を補強した。 取材・文=岡本朋祐、写真=BBM 
父が主将だった1992年夏の甲子園全国制覇を記念した石碑の前で、ソフトバンク・王球団会長[右]と工藤監督[左]からのサインボールを手に決意を新たに
プロへの目標を定めた「内川聖一杯」
西日本短大付高の専用グラウンドの上には1992年夏、甲子園全国制覇を記念した石碑がある。
中村宜聖はこの周辺の掃除をこの1年間、担当してきた。背番号3の部分には、偉大な父の名前が刻まれている。「自分も甲子園で全国制覇したい!! と考えながら作業を進めていました」。木々に囲まれており「落ち葉との持久戦ですよ」と、苦笑いを浮かべながらも、卒業まで任務を全うする。中村にはこうした地道な取り組みでも継続できる“力”がある。育成選手からプロ野球人生をスタートさせる現状において、最も必要な素質と言える。今年のドラフトでは育成枠を含めて計104人が指名を受けたが、中村は103番目に
コールされた。
「育成4位なので、ここからはい上がっていくしかない。誰よりも一番努力して、1日でも早く支配下になるよう頑張る」
明るく、前向きに語る姿は、父とそっくりだ。持ち前のパンチ力で、右打席から放たれる豪快な打撃も、しっかりと野球DNAが引き継がれている。同校の先輩でもある父・壽博さんは26年前の夏、甲子園で・・・
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