本格的な投手経験は1年半。サイドハンド転向後、半年あまりで最速149キロをマークし、ルートインBCリーグ所属選手の史上最高順位となる3位で西武から指名を受けた。“シンデレラボーイ”は短期間でどのような成長を遂げたのか。 取材・文・写真=岡田浩人 
8月で19歳。高校から入団して1年目で夢舞台、しかも3位という高評価を得た
その瞬間、「頭の中が真っ白になった」と
松岡洸希はドラフト当日を振り返る。
「そんな順位で呼ばれると思っていなかったのでビックリしました」
ドラフト会議で西武が松岡を指名した3位という順位は、13年目のBCリーグで過去最高順位だった。松岡とともに中継を見守った地元のファンだけでなく、各地のBCリーグファンが自分のことのようにその指名を喜んだ。ドラフト会場にいたBCリーグの村山哲二代表は「驚きのあまり、座っていた椅子から転げ落ちた」。松岡がこじ開けた扉はリーグの歴史を塗り替えた。
19歳。今春、埼玉県の県立桶川西高校を卒業したばかり。高校時代は内野手で、3年生になったばかりの昨年春に「投手としての練習を始めた」という。
最後の夏は北埼玉大会初戦(2回戦)で優勝した花咲徳栄高と対戦。四番・三塁手で出場した背番号5の松岡は初回に先制打を放った(3打数3安打)。しかし逆転を許したエースに代わり3回途中から登板も失点を重ね、「
野村佑希(
日本ハム)にライトオーバーの二塁打を打たれた」など、1対10で7回
コールド敗退。「野村とは、見ている目線が違った」と当時を振り返る。
高校時代は無名だったがオーバースローから直球の球速は140キロ台をマーク。「上のレベルで野球をやりたい」とBCリーグ挑戦を・・・
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