金沢学院大から直接プロ入りすることと、2人同時指名も初の快挙となった。特長がはっきりしている左右の両輪は、北陸の地で切磋琢磨しながら力をつけてきた。次なる舞台はともにパ・リーグ。出世争い、そして直接対決にも注目が集まる。 取材・文・写真=富田庸、BBM 
ともに150キロ超の速球を武器とする松井[左]と長谷川。同じリーグのため、直接対決も期待される
ドラフト会議当日の10月11日。石川県金沢市の中心部から車を30分ほど走らせたところにある金沢学院大の一室には、地元紙を中心とした報道陣が集結していた。同大学の出身者では、卒業後にBCリーグの石川ミリオンスターズに進んだ右腕・
長谷川潤が、2015年秋のドラフトで
巨人から育成8位で指名されて入団しているが(16年3月に支配下昇格)、大学から直接、NPBの球団から指名されたことはない。今年は
松井友飛、
長谷川威展の2投手がプロ志望届を提出。支配下で指名されれば、大学としては初の快挙となる。
だが、「その瞬間」はなかなか訪れない。会議開始から1時間を経過しても、その部屋は静寂に包まれたままだった。だが、その状況は突如、一変する。松井が
楽天5位で指名されたという情報が入ったのだ。「松井選手が指名されましたので、ただ今、こちらに向かっています」との大学関係者の声。ほどなくして、長谷川も
日本ハム6位で指名された。
無名の存在から躍進
松井は地元一筋のルートで、投手として成長を遂げてきた。奥能登の玄関口として知られる穴水町出身で、高校は地元の穴水高へ。しかし・・・
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