九産大時代から鉄壁ディフェンスには定評があった。大学日本代表でもプレー。社会人2年で勝負の厳しさを磨き、ドラフト指名を勝ち取った。1年目から定位置をつかみ取る覚悟である。 取材・文=小中翔太 来シーズンで25歳となる。1年目からレギュラーとして1シーズンフルで出場する準備を進めてきた[写真=宮原和也]
身長166センチの小兵が、プロの世界に飛び込む。公表されているプロフィールでは現役選手の中で164センチの
西武・
滝澤夏央が最小。西武からドラフト6位指名を受けた大阪ガス・
児玉亮涼は下から数えて2番目に低い選手となる。
持ち味は、俊足と堅実な内野守備だ。守りの原点は幼少時にさかのぼる。「毎日、祖父(続義さん)と家の前で、キャッチボールに付き合ってもらっていました。あまりに熱中し過ぎて、1時間を経過しても、帰ろうとはしなかったそうです(苦笑)。だいぶ、疲れていたかもしれません。感謝してもし切れない」。休日は玉名工高の内野手としてプレーした父・勝義さんが相手だった。当時から打撃よりも、守備のほうに興味があり「遊び」の中から自然のうちに技術をつけていった。
山北小1年時、玉東少年野球クラブで野球を始め、5年時には投手兼遊撃手で県大会優勝。玉東中時代に在籍した熊本北部シニアでは2年時に遊撃手兼投手として全国大会出場を遂げ、3年時はチーム事情からマウンドに上がった。文徳高では1年時、夏の前哨戦であるNHK旗から背番号14でベンチ入りすると、同夏からは6を着け遊撃を託された。同秋からは一番に定着。2年秋からは主将としてけん引したが、甲子園の土を踏むことはできなかった。
子どもたちに夢を与える
大学進学に際しては、東京に出ることも考えたが・・・
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