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2024ドラフト指名選手クローズアップ

楽天4位・江原雅裕(日鉄ステンレス・投手)チャンスを得た最速157キロの苦労人「現状維持だと長期的に見たときに、停滞していることになる」

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高校、大学と目立った実績はない。不遇の時間を経て、社会人でついに花を開かせた。大卒2年目でのドラフト指名。もちろん即戦力での活躍が期待される。
取材・文・写真=守田直樹

国学院大の同期、後輩投手がすでにプロ入り。プロで何をすべきかを理解している


負担のないフォーム


 社会人2年目の“春夏秋”の1シーズンの強烈なアピールで、楽天4位指名の評価を得た本格右腕だ。楽天・後関昌彦スカウト部長は言う。

「彼の存在自体は知っていても、なかなか投げる機会がありませんでしたから。ウチの担当スカウトが春先から何回か見ているなかで、良くなってきているという報告があり、私が初めて見たのは6月ごろでした。そのときは平均で152、3キロぐらい出ていました。一番の魅力はストレートの強さですね」

 とはいえ、幼少期からポテンシャルの高さは周囲の認めるところだ。

 江原は福岡県久留米市で生まれ、小学6年生のときに、ソフトバンクジュニアに選ばれてNPBジュニアトーナメントに出場している。

 高校は奈良の名門・天理高に進学。江原がベンチ入りしていない2年夏に甲子園に出場、ベスト4入りした。3年夏の奈良大会は背番号17で、5試合中4試合でリリーフ登板するも、奈良大付高との決勝で敗退。チームの主将だった太田椋は、オリックスに1位で入団している。

「そのころ僕は指名されるような立場にいなかったので、素直にうれしかったです。でも・・・

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ドラフトで見事に指名を勝ち取った選手たちに焦点を当てる短期集中連載。

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