ソフトバンクから育成1位指名を受けた。強肩と粗削りながら長打力のある打撃が持ち味。だが、高校入学後はその姿勢から「捕手失格」の烙印を押され、一時は野球をやめることも考えたほど。しかしその後の精神的な成長がプロの扉を開く原動力となった。 取材・文・写真=岡田浩人 
10月30日にソフトバンクから指名あいさつを受けた[左から松本輝スカウト、池田、福山アマスカウトチーフ]
「城島CBOのように」
池田栞太の魅力は身長185cm92kgという体の大きさと、「ズドーン」という音がしそうな“バズーカ”のように一直線に投じられる送球で、二塁送球タイムは1秒8を計測する。
10月30日、上越市の学校に指名あいさつに訪れたソフトバンク・福山龍太郎アマスカウトチーフは「大型捕手だがフットワーク、フィールディング、スローイングのタイミングと精度は今年の高校生の中でトップランク」と、指名に至った評価ポイントを説明した。
池田は「肩を評価してもらえたのはうれしい」と笑顔を見せ、ソフトバンクの
城島健司チーフベースボールオフィサー(CBO)の名前を出し、「城島さんのように打って守ることができる選手になりたい」と目指すべき捕手像を口にした。
その様子を感慨深そうに見つめていたのが関根学園高の安川巧塁(よしたか)監督である。甲子園未出場ながら同校からのプロ入りは3人目。今季、
西武の内野手として活躍した
滝澤夏央も、3年半前に育成選手として送り出した。
「滝澤がプロ入り1年目で活躍していた当時、中学生だった池田に『プロに行きたいならウチに来い』と誘いました。ただ、入ったあとに一度『野球をやめたい』と言ってきたこともありました」
池田という原石のような素材を、時に突き放すように厳しく指導することで成長を促した3年間だった。
退部を覚悟した過去も
池田が野球を始めたのは小学1年生のとき。関根学園高の野球部OBだった父・孝二さんが母校の試合の応援に池田を連れて行ったことがきっかけだった。
2014年夏の新潟大会。創部初の決勝に進出した関根学園高は日本文理高を相手に9回一死まで2対1とリードしていた。あとアウト2つで初の甲子園・・・
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