1月27日の選抜選考委員会で出場32校が出そろった。「東の大砲」が早実・清宮幸太郎なら、安田尚憲は「西の大砲」。打の双璧だ。昨秋までに高校通算45本塁打。左のスラッガーは昨夏に続く甲子園で大暴れする。 履正社高では1年秋から三塁のレギュラーとなり、2年春からは堂々と四番に座る。甲子園でも非凡な打撃センスを披露し、昨秋の明治神宮大会では決勝で豪快な一発。チームを優勝に導いた。今年のドラフト候補では早実・清宮幸太郎に注目が集まっているが、12球団のスカウト陣の中では「西の大砲」への人気は、高くなっているだろう。2年秋の終了時点で高校通算45本塁打。一冬を越え、センバツでどんなプレーを見せてくれるか楽しみだ。
打撃フォーム(9.5)はオープンスタンスで構え、リ
ラックスした状態で投球に備えることができている。右足はすり足気味にタイミングを取り、しっかりバックスイングを取ってトップを作ってから体重移動が始まる。打球をスタンドに運ぶアーチスト特有の角度を持っており、とらえるポイントも申し分ない。インパクトの瞬間に下半身の力がもう少し使えるようになると、飛距離はさらに伸びる。
目線がブレずに打ちにいけるので選球眼(9.0)はいい。ただ、長身な分、今後は両サイドの低めの見極めが大事。高校生レベルでは多少のボール球でも長打にできるが、上の世界にいけば「打ってはいけない球」を自分で確立することが重要だ。内角球よりも外で勝負されるケースが多いと思われるので、誘い球の変化球の見極めができるように、実戦の中で意識を持ってほしい。
内野守備(8.0)は打撃に比べるとやや物足りない印象だが、昨年の夏から秋にかけて伸びた。三塁への強い打球に対して、しっかりとした形でゴロをさばけるようになった。ただ、捕球からスローイングへの形には課題が残る。フットワークを使って正確な送球ができるようにしてもらいたい。左右の打球に加え、緩い打球もノックで受けて不安を払しょくしてほしい。
足は決して速くないが走塁(8.5)のセンスの良さは感じる。次の塁を狙う姿勢があるし、ベースランニングもまずまずだ。3拍子のバランス(8.5)は高校生としては申し分ないレベルだが、打力が飛び抜けている分、守備力が上がってくれば、さらに点数は伸びる。
判断力(9.0)は良い。打席内で何をすべきかを理解できている。神宮大会では走者を三塁に置いた場面で、いとも簡単に犠飛を打ち上げたシーンがあった。高めの球だけに絞っていたので、自分の役割を理解している選手だと感じた。
1年時から経験を積んでいるのでメンタル(9.0)も強い。チャンスでも自分を見失わずに打席に入り、結果も残せている。雰囲気にのまれることがなく、四番打者としてチームを引っ張る意識が見られる。体力(9.5)で言えば、下半身の強化と柔軟性を高めることが今後の課題。下半身がしっかりしてくれば、打撃にも守備にも好影響が出る。
総合力(9.0)は高校生トップクラス。清宮とそん色のないレベルと言っていいだろう。高校時代の先輩・T-岡田のように、柔らかいフォームから、しっかりスイングできる。将来性(10.0)は満点。長距離砲として伸びしろがある選手だけに、夏までチェックしていきたい。
■採点表 打撃フォーム 9.5 選球眼 9.0 守備力 8.0 走塁 8.5 3拍子のバランス 8.5 判断力 9.0 メンタル 9.0 体力 9.5 将来性 10.0 総合力 9.0 合計 90.0 ※採点の基準は2017年のドラフト対象選手
PROFILE やすだ・ひさのり●1999年4月15日生まれ。大阪府吹田市出身。188cm92kg。右投左打。豊津第一小1年時、豊津東少年野球団で野球を始める。小学6年時には
阪神Jr入り。豊津中では
赤星憲広氏が代表を務めるレッドスターベースボールクラブ(硬式で各連盟無所属)でプレー。履正社高では1年秋から主に五番・三塁。2年春は四番、同夏は打率.600、2本塁打、15打点の活躍で甲子園出場。秋は三番で大阪大会準優勝、近畿大会優勝。高校通算45本塁打。