高校入学以来、2人の先輩の背中を追いかけてきた。持ち味のストレートを生かすため、変化球は封印。細かい部分よりも、長所を伸ばす指導で成長を続けてきた。2年間で下地が出来上がった集大成の最終学年は、さらに結果を追い求めていく。 取材・文・写真=高橋昌江 
八戸工大一高は春1度、夏5度の甲子園の舞台を踏んでおり、最後の出場は2010年夏。148キロ右腕には7年ぶりの復活出場への期待がかかっている
テクニックに走らない独特の指導方針
昨秋の青森県大会初戦(2回戦)。八戸工大一高の対戦相手は八戸学院光星高だった。グラウンドが3キロほどしか離れていない、しのぎを削るライバル校と、春のセンバツ甲子園につながる秋季大会でいきなり激突。5対7で敗れた。
八戸工大一高・
古屋敷匠眞は昨日のことのように、あの日のことを思い出す。
「中盤につかまって、立て直したんですけど、後半に弱さが出てしまいました。同点だったのが逆転されて……。悔しいし、後悔が残りました」
1回から4回まで、八戸工大一高は1点ずつを奪って4対0とリードしていた。しかし、4回、古屋敷はソロ本塁打などで2点を失った後、2ランを浴びて一気に追いつかれた。長谷川菊雄監督は「4対3ならまだしも、4対4と同点になり、代えるタイミングが難しかった」と振り返る。古屋敷はその後も投げ続け、ゼロに抑えていたが、8回に3点を失って万事休す。9月中旬に早くも“冬”を迎えた。
最速は148キロ。もともと、力で押していくタイプだったため、その長所を生かそうと、長谷川監督は「あえて細かいことは言わなかった」と話す。
「古屋敷はスピードが売りですから。テクニックに走ったら面白くない。練習試合では真っすぐだけほうらせたこともありました。これからは『いいピッチャー』から『勝てるピッチャー』にならないといけないと思っています」と長谷川監督。
当初から小さくまとめなかった。曲がりの鋭いスライダーも持っているが、肝心の速球が・・・
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