大学球界屈指のレベルを誇る東都大学リーグで昨秋、最優秀防御率のタイトルを獲得。投球を支えているのは、ピッチャーの基本である制球力。練習量で磨かれた技術には、絶大の信頼がある。 取材・文=岡本朋祐 写真=大賀章好 亜大伝統の合言葉は「全力疾走」。マウンドでも力の限り、腕を振っていく
東京都西多摩郡、日の出キャンパス内にある亜大グラウンドのブルペンは“戦場”だ。ストライクゾーンの低めのラインには白いゴムが張っており、実戦さながらの緊張感が漂う。投手はローボールが生命線。横では亜大・生田勉監督が厳しい視線でピッチングを見守る。プレッシャーがかかる中で、試合で通用する技術が磨かれる。
草加勝は好きな選手を挙げる。
「
東浜巨さん(現
ソフトバンク)です。コントロールが良い。変化球のキレも良い。亜細亜の先輩として、尊敬しています」
東浜は東都歴代4位タイの35勝。同歴代最多420奪三振を記録した亜大のレジェンドである。在学中、東浜もブルペンで1球1球、神宮を想定し、集中力を高めて腕を振っていた。人を近づけさせないオーラが漂っていたほどだ。しかも、体で覚えるのが亜大の伝統。草加も誰にも負けない練習量が原動力となっている。
「勝」の名前の由来は「何事にも勝てるように」。草加は言う。
「やると決めたら、最後までやる。相当な負けず嫌い。納得のいくボールが投げ切れるまで、ブルペンは終えません」
4年後のプロ入りを目指して
岡山・創志学園高出身。3歳上の兄・稔さんは同校に在籍し、エース右腕・
高田萌生(現
楽天)と同級生で・・・
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