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前田明慶(福岡第一高・投手) うなりを上げる147キロの剛球「他人と比較するよりも、常に自分がトップであると信じている」

 

ベールに包まれている。今春の県大会はコンディション不良のため、登板機会がなかった。36年ぶりの甲子園へ、今夏こそはチームに貢献したい思いが強い。勝利へと導いた上で自身もプロの世界へと挑む。
取材・文=岡本朋祐 写真=BBM

心身ともにレベルアップするため、出身地の京都を離れ、福岡で力を磨いてきた


 昭和最後の夏。福岡第一高は1988年のセンバツに初出場を遂げた。同夏は投手で四番の中心選手だった角富士夫(元ヤクルト)が在籍した74年以来、14年ぶり2回目の甲子園出場。広島商高との決勝では0対1で敗退も、堂々の準優勝に輝いている。絶対的なエース左腕・前田幸長(元ロッテほか)に「九州のバース」と言われた左の強打者・山之内健一(元ダイエー)の投打の中心のほか、ポテンシャルの高い選手がそろっていた。

 以降、全国舞台から遠ざかるが、36年ぶりの復活出場へ、機運が高まっている。準優勝当時の主将で二塁手だった山口豪紀氏の息子である豪誠が四番・左翼で在籍。さらに、エースは右腕・前田明慶。血縁関係はないが、主戦投手が同校のレジェンドと同じ前田姓であり、周囲はにわかにざわついている。

 糸山元騎部長は、興奮気味に話す。

「縁を感じずにはいられません。毎年、勝負をかけていきますが、今年こそは甲子園の土を踏みたいと、生徒たちの意気込みも相当です。力のある選手もいますので、福岡代表を目指していきます」

 さらに、エピソードを披露してくれた。

「今年2月・・・

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