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西隼人(三菱重工West・投手) 秘められしポテンシャル「接戦でも勝ち切れる投手、粘り強く投げられる投手を目指していきたい」

 

チームメートに1年先輩の竹田祐(明大)、同期の鷲尾昂哉(関大)と同じ右投げの好投手がいる。2人に完成度こそ劣るかもしれないが、潜在能力は高いものがある。完全開花が待ち遠しい存在だ。
取材・文=小中翔太 写真=小中翔太、矢野寿明

50メートル走のタイムは6秒1、遠投は115メートルを記録。類まれな身体能力がパワーの源となり、スピンの効いたボールを投じる[写真=小中翔太]


 最速152キロの速球派だが野手として過ごした期間も長い。瞬発力に優れ、小さいころからかけっこでは負け知らず。中長距離も得意で50メートル走だけでなく持久走も中学校までずっと学年トップだった。「野球人生の中で一番野球に没頭した期間で負けず嫌いに火がついた、身体的にも精神的にも基盤が作られた3年間」という福岡大大濠高時代もバスケットボール部やサッカー部相手に走り負けず、部活対抗駅伝では区間賞を獲得した。投手と遊撃手を務めていた小学校時代の打順は脚力を活かすため一番、中学校では投手兼外野手で高校でも2年秋まで中堅を守った。

 本格的に投手となったのは3年春から。2年春の甲子園でマウンドにも立ったが、これが公式戦初登板。大学進学の際には野手として声も掛かっていたが、投手で勝負することを決めていた。「魅力を感じたのがピッチャーで、バッターとして甲子園や神宮大会にセンターで出させてもらったときにこれ以上良いピッチャーが上の世界にいるのかなと感じた部分があって、なかなか上でのし上がっていくイメージが沸いてこなかったので大学に入ってからはピッチャーをやろうと決めて入りました」。高校2年に進級するタイミングでは特進クラスへ変更の話もあったほど学力も高い。冷静に自分を見つめ、リーグを代表する投手になればプロに行けるとの思いから関西学生野球連盟に所属する関学大に進学した。

 福岡大大濠高の部員数は3学年で60人ほどだったが、関学大は同級生だけで同じぐらいの人数がいた。毎年200人を超える大所帯の中で・・・

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