2025年が明け、スカウト戦線も本格的にスタートする。今秋のドラフトを目指す有力選手は、勝負のオフシーズンを過ごしている。プロ注目選手を紹介する連載企画をスタート。第1回は右の強打者だ。 取材・文=大平明 写真=矢野寿明 
昨年11月に明治神宮大会1回戦[対佛教大]で右方向への先制2ラン。試合後にはポーズを取った
転機となった国際大会
「運も味方してくれたのですが、自信になります」。立石正広は準優勝した昨年11月の明治神宮大会で10安打を放ち、大会最多安打記録を更新。2本塁打も放ち、パンチ力のある右打ちの内野手として話題を集めた。長打を量産する理由は、スイングスピードの速さにある。
創価大・佐藤康弘監督は「打球速度がすごい。バットに当たったときの音が違います」と称賛し、追加招集された昨年12月の侍ジャパン大学代表強化合宿(愛媛・松山)では初日のティー打撃で165キロを計測。翌日のフリー打撃でも具体的な数字は明かされなかったが、計測した選手のなかでトップの数字をたたき出した。立石は「大学では自分よりも飛ばす選手がいますし、自分のことを遠くまで飛ばせる選手だとは思っていません」と謙そんするが、積み上げてきた実績は十分だ。
高川学園高時代は高校通算10本塁打。3年夏に甲子園出場を果たすと、小松大谷高との1回戦で、バックスクリーンに飛び込む衝撃の一発を放った。
創価大に進学後、2年春にリーグ記録に並ぶ5本塁打に加え、打率.500、14打点で三冠王。さらに、2年秋は打率.394で首位打者。3年春は3本塁打、11打点で2冠となり、昨年7月の侍ジャパン大学代表では四番も任された。しかし、日の丸を着けて臨んだチェコとオランダでの国際大会では結果を残せず、秋季リーグも不調のままシーズンを終えた。
「力が入り過ぎてしまうところがあるので、とにかく力を抜き、リラックスして打席に立つように気をつけています。それに・・・
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