天理大は阪神大学リーグを制し、全日本大学選手権に2年ぶり11回目の出場を決めた。優勝の原動力となった4年生右腕は、チームのために腕を振ることが、自身の進路にもつながると信じている。 取材・文・写真=沢井史 
高校時代も大阪府内で脚光を浴びていた。早くから大学進学を決めており「4年後」を目指してきた
下級生時代から注目
的場吏玖の名が最初に広まったのは大阪電通大高時代だった。3年春の府大会4回戦で関大北陽高を相手に20奪三振をマーク。5回戦では大阪桐蔭高と対戦し、8回を4安打3失点と好投した。試合には敗れたが(1対4)、同春のセンバツ王者を相手にスライダー、カットボールなど多彩な変化球を自在に操り、強豪を相手にしてもひるまない投球でインパクトを残した。
本格的に投手を始めたのは中学3年のときだった。当時、変化球はカーブしか投げておらず「ストレートとの2種類で勝負しているようなピッチャーでした」。高校では1年夏からエース番号を背負い、早くからチームの先頭に立ってきた。
天理大でも1年春からリーグ戦に登板し、2年春に初勝利を挙げると計5勝を挙げて最優秀選手賞を受賞。昨秋は4勝を挙げ、敢闘賞も獲得した。昨秋までの6シーズンで14勝をマークするなど、下級生時代から2026年のドラフト候補として注目を集めてきた。
この春のリーグ戦の出だしは、決して良くはなかった。開幕カードとなった4月5日、大阪電通大1回戦では6回を投げ7安打3失点(自責点2)。次戦の関西国際大1回戦でも8回途中1失点で降板している。数字だけを見れば決して悪くはないが「思うような球を投げられていなかった。でも、リーグ戦序盤はいつもこんな感じなので……」と、的場はネガティブな表情は見せなかった。
4月16日の大阪電通大2回戦では8回を7安打無失点、11奪三振(8回
コールド)で勝利。5月8日の大産大1回戦では初回に失点するも走者を背負っても変化球をうまく使って次の1点を許さず完投し、今春5勝目を挙げている。
「負けられない試合が続く中で、勝ちにつながるピッチングができて良かったです。普段は右打者にフォークをあまり使わないんですけれど・・・
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