人として惚れ込む“同級生”、新井貴浩監督に導かれ、自身初めて赤いユニフォームに袖を通した。新天地で感じる広島の伝統と、変化を見せる選手一人ひとりの意識。新しいチーム、選手たちは、まだまだ伸び盛り。ヘッドコーチとして、楽しみはふくらんでいる。 取材・構成=菅原梨恵 写真=湯浅芳昭、牛島寿人、BBM 
新天地で、新ポジションで、新たなやり甲斐を見いだしている
失敗を恐れずにどんどんチャレンジ
新時代を迎えるチームとともに、挑戦することを選んだ。就任会見で語っていた「ワクワク」は、開幕を前により鮮明なものに。新井貴浩監督とともに、広島の地で赤く染まった心が燃えている。 僕もまだ広島では初めてのことが多い。だからまずはコミュニケーションですよね。昨年の秋からキャンプに行かせてもらって、今春のキャンプ、オープン戦と過ごしてきて、何となくこういう感じなのかなというのはつかめてきたように思う。その中で、選手一人ひとりの意識も変わってきているなというのは感じています。
僕ね、広島に来る前は、どちらかと言ったら淡々とやっている子が多いのかなというイメージだったんですよ。中に入ってみると、全然違った。いい意味で熱い男が多いな、と。敵で見ていたときって、表情とかどうしても分からないところもあるじゃないですか。一緒の時間を過ごすようになって、キャンプでも選手同士が声を掛けたりしているのを見て、いい雰囲気だなと感じました。
ただ、野球って失敗のスポーツというか、ミスを少なくしないと負けますし、成績も上がらない。そのときにやっぱり、アウトになったらどうしようとか、失敗を恐れてマイナスなことを思っている子が、意外と多いのかな、というのは話をしていて思いました。勝つためにはチャレンジが必要。でも、そこには失敗もつきもの。どちらか選ぶんやったらやめとこっか、のほうが多かったのかなというのを感じた。なので、積極的に、というのは監督も含めてもっと意識づけしていかないといけないなというのは感じています。走塁もそうだし、打つことにしてもそう。チャレンジする、仕掛けてみる、行動してみる、というのが、もう少しあってもいい。熱いんですけど、何かちょっと臆病にもなっているんですよね。
臆病になってしまうことって、絶対にあるんですよ。その気持ちも理解しつつ、特に今は「どんどんチャレンジしなさい」というように変えていっている感じですかね。まずは言葉でうながして。あとはやってみないと本当にいいのか悪いのかというのは、選手は分からないと思うので、行動あるのみ。状況に合わせて・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン