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野球浪漫2026

ロッテ・小川龍成 常に進化「バッティングには正解はない。そのときの状態を理解して、ベストを尽くす」

 

レギュラーまで、あと一歩。その距離は、決して測れるものではない。だが、その見えない差を埋めるために、自らのプレーと向き合い続ける。走塁、守備、小技、そして打撃──。一つひとつを磨き上げ、確かな手応えを積み重ねてきた軌跡。その進化の過程をたどる。
文=岩下雄太(スポーツライター) 写真=戸加里真司、桜井ひとし

ロッテ小川龍成[内野手]


あとは打つだけ


「オープン戦で結果を出してアピールしないと、開幕戦から出られないと思うので、この3月で結果を残して開幕のスタートができれば。しっかり開幕スタメンを勝ち取って、そこからスタートできるように頑張りたい」

 小川龍成は今春のオープン戦の打率.344と結果を出し、3月27日の西武との開幕戦(ZOZOマリン)のスタメンの座を勝ち取った。

 歩みを止めることなく、コツコツとやるべきことをしっかりと積み重ねてきた。しかし、その頑張りだけでは、評価されると限らないのがプロの世界。自分の頭で考え、自身に今必要なことを練習し、時にはコーチからアドバイスをもらい、“結果”につなげてきた。

 一軍に出始めたころは「一発勝負なので、ミスをできないなかで攻めていかないと。事前の準備でピッチャーのけん制の速さであったり、ピッチャーの癖、キャッチャーの癖、肩の力もそうですけど、そこもしっかり頭に入れた中で、状況に応じた走塁ができるように事前に準備して代走に行くようにしています」「(守備固めで出場するときは)ベンチにいるときから相手打者がどういうタイプなのか、打球方向はどういうところが多いのか、タイミングの取り方なども見られるので、タイミングが早いバッターはこっちのポジションを守るとか、そういうことを考えてベンチで見るようにしています」と代走、守備固めの準備をしてきた。内野だけでなく、出場機会の幅を広げるために、プロに入ってから初めて外野に挑戦したこともある。今では代名詞になっている三塁前へのセーフティーバントも、ZOZOマリンスタジアムで行われる試合前練習では、「試合でいつでも決められるように準備しています」と、バントマシンを相手に黙々と練習してきた。走塁、守備、小技を磨き、打てればレギュラーをモノにできる位置まで上り詰めた。

 飛躍のきっかけになったのは、2023年シーズン終了後に行われた秋季練習。

「今の時期は追い込める時期だと思うので、バットを振る量を意識して、股割りティーをやったり、外で打てる時間が多いので、振る量、質の部分をこだわってやっていきたいなと思います」

 課題の打撃を克服するため、同年の秋季練習では、「まだ(バットを)こう出したらこういう打球がいくというのをつかめていない。もっともっと振って、低いライナーを打てる感覚、バットの出し方をもっともっとやっていかないといけないなと思っています」と、打撃練習から逆方向にライナーを打つ感覚を身につけるため、徹底的に振り込んだ。

「来シーズン(24年)に向けてというのは、オフシーズンも変わらない。この秋やったことをそのままオフシーズン継続してつなげていけたらなと思います」。オフシーズンも・・・

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