8月のプロ野球は何かと話題豊富であった。セ・リーグでは広島が24日にマジック20を点灯させて25年ぶりの優勝に大きく前進すれば、パ・リーグでは一時は首位ソフトバンクに11.5ゲーム差をつけられた日本ハムが、8月25日に首位を奪回した。さらにこの激しいペナント争いの最中に、豊田泰光さんが8月14日に亡くなられた。時代の流れを感じさせられた2016年の8月であった。 抑えから先発に、再転向増井浩俊への期待

先発で奮闘する日本ハムの増井。逆転Vのキーマンの1人になりそうだ
日本ハムが10ゲーム以上の大差をひっくり返し、首位に進出したのには先発に復帰した
増井浩俊の存在も見逃せない。長いこと抑えのエースとして君臨していたが、2010年に日本ハムに入団したときは登板した13試合はすべて先発であった。
プロ初登板の4月9日のソフトバンク戦は7回無死まで自責点4で敗戦投手、2試合目の4月20日の
オリックス戦は5回一死まで自責点1で退いていたが、3試合目の4月27日のオリックス戦では7回まで無失点でプロ初勝利。開幕から10カード連続で初戦黒星だったチームに、そのシーズン初めて初戦の白星をもたらしたのが増井であった。
駒大から東芝を経てドラフト5位で入団したが、5月19日の
巨人との交流戦には7回一死まで自責点1で2勝目。次の27日の
中日戦でも6回まで投げて3勝目と順調にデビューしていた。しかし、6月9日の
ヤクルト戦では5回まで自責点6でKOされ、続く15日のヤクルト戦ではブルペンでの投球練習中に右肩を痛めて1回で降板。2カ月以上も戦列から離れ、8月下旬に復帰してからも安定感を欠いて11年からは中継ぎに転向した・・・
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