2016年の西武は開幕2連勝でスタートしたので3月末までは首位だったが、その後は5連勝で迎えた4月9日に1日だけ首位に立っただけ。4月26日以降は4位以下に定着したまま終わった。14年から3年連続のBクラスであり、76年から81年まで6年続けて以来となるBクラス定着である。一方の阪神も開幕直後の4月に4日間だけ首位に立ったが、6月5日以降はBクラスに低迷。金本知憲新監督は1年目を飾ることができなかった。これで阪神新監督の1年目は、88年に復帰2度目の村山実監督が優勝してから10人続けてのBクラス。新監督の1年目は期待できないことを裏書きする結果となった。 
17年は捕手での起用となる森友哉。西武復権のカギを握る存在になるのは間違いない
大きなカギを握る森の捕手起用
22年ぶりに古巣・西武の監督として復帰した
辻発彦新監督は、今シーズンで4年目となる森友哉を捕手として一本立ちさせる方針である。これで長いこと、打力には目をつぶって炭谷銀仁朗を捕手に定着させていた西武もついに英断を下した。
06年に平安高から西武入りした炭谷は高卒新人ながら3月25日の開幕戦に捕手として起用された。高卒新人で開幕試合にマスクを任されるのは、55年の
谷本稔(大映)以来で51年ぶり。7回の3打席目には中前へプロ初安打を打っていた。
さらに3月29日の
ソフトバンク戦には2回無死満塁の場面でプロ第1号を放つと、6回にも2ラン。高卒新人の1試合2ホーマーは93年の
松井秀喜(
巨人)以来だが、注目されたのはここまでであった。
1年目は54試合で138打数25安打で.181であり、本塁打も3本。07年は28試合で1本、08年も46試合で本塁打ゼロ。09年になって112試合で打率.220、3ホーマーを放ったが、10年はケガにたたられて1試合にしか出られなかった。11年からの炭谷の打率は.209だけに、森がしっかりと定着できれば西武の打線は間違いなくパワーアップするはずだ。(A表参照)
DHの人材難をどう改善していくか
森を捕手専門にすることにより西武はDH難になることを覚悟しなければならない・・・
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