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岡田彰布コラム

さあ、セ・リーグ予想や!ヤクルトは今年も強いやろそれ以上に専任監督となった谷繁中日に魅力を感じてるんよ

 

優勝のカギを握るのはバレンティンと谷繁監督


 さあ開幕!一番盛り上がるときや。それなのに、水を差すことが続いている。残念やけど、切り替えよう。それしかない。OBとして、それを願う。いい試合をして、いいプレーを見せ、それでファンに喜んでもらう。実にシンプルな言葉だけど、そういう積み重ねが大事なんじゃないかな。

 さて先週号はパ・リーグの順位予想やったけど、今週はセ・リーグよ。パ・リーグは2位から5位の順位予想が非常に難しくて、結論は「分からん」でお許し願った。でもセ・リーグは違うで。ここは1位から6位まで、キッチリと予想する。そらそうよ……と言えるだけの根拠を持っての予想よ。ということで、さあ、いきますわ。

 今年のセ・リーグ、はっきりいって、どこも決め手がない……というのが本音やね。逆に言うと、非常におもしろいペナントレースになるやろ、ということやし、波乱が起きる要素は十分にある。そんな状況の中、オレは優勝に最も近いのはヤクルトと考えている。確かに投手力に不安は残すが、それを補う攻撃力が、このチームにはある。昨年、それを実証しているが、今年はそこにプラスになる材料が増えたわけよ。それがバレンティンの存在やな。

 昨年、バレンティンはたった1本塁打やで。故障やトラブルで、ほとんど戦力にならなかった。本塁打の日本記録を持っている打者が、戦力にならない状況で、チームは爆発的な攻めを示した。今年は違う。左ワキ腹軽度の肉離れらしいけど、どうやらバレンティンは早い時期に帰ってきてゲームに出るやろうし、1年を通して、クリーンアップを打つことができそうや。そうなるとヤクルト打線はさらに脅威を増す。そらそうよ!最低でも30本は打てるバッターが単純に加わるわけよ。これは相当な上積みになるってことよ。

 昨年の実績にプラスして、チームに自信が生まれたはずよ。山田哲人川端慎吾畠山和洋を軸に、自信に満ちた打線が組める。マイナスよりプラス。そういう材料がヤクルトにはそろっている。これがヤクルト優勝を推す根拠なんよ。

 このヤクルトを追う1番手が、中日!ここがミソやね。昨年、大きく引き離されてBクラスだったチームがヤクルトの対抗に?そういう声も上がるだろうけど、オレは谷繁元信監督が専任になったことの大きさを重要視しているのよ。選手兼任はやはり難しいし、どうしても思うような野球にならなかったような感じやった。ベンチにいて戦況を見極めて……というのができなかった。臨機応変に立ち回れなかったわけやな。それが今年から監督として、集中できる。これは絶対にプラスになる。オレはそう信じているわ。

 それとベテランがほとんどユニフォームを脱いだ。これも大きいわな。ベテランがいると、どうしても頼るし、どうしても気を使ってしまう。それが障壁となって、偏った戦いになったと思う。ところが今年、それがなくなった。谷繁、和田一浩小笠原道大といった実績のあるベテランが引退し、抜本的な改革に乗り出したわけや。こういう状況になれば、若手を思い切って起用することになり、この勇気のいる戦略がハマれば、評価以上の成績を残すのでは……というのが、オレの見立てなんよ。ガラリと戦力が代わり、目指す野球も変化していく。これからは谷繁監督が目指すものに突き進めるわけで、環境は整ったということ。若手も着実に伸びているし、投手陣だって大野雄大若松駿太という左右の軸が存在する。外国人の力次第では、中日は侮れない。パ・リーグの台風の目はロッテにしたけど、セ・リーグは中日。大胆な予想のようやけど、躍進しても不思議でないほどの魅力を、中日に感じるんよね。

ベテランも引退し若手を思い切って起用できる中日・谷繁監督は、自身も専任監督となり、腰を据えて采配ができるようになったことは大きいわ


阪神は正捕手が……巨人はプラス材料なし


 そして3位には阪神を予想した。ここも新監督を迎え、確かに評判はいい。オレも強いと思うし、順当なら優勝を狙えるチームとは考えている。ただ、絶対視できないのは捕手がポイントになると思っているからやわ。キャンプ、オープン戦で金本監督は4人から5人の捕手を試し、ずっと競り合わせてきた。でも、どうやら、コイツでいく……という決定打には至っていないのが現状のようやな。やはり主戦捕手が決まり、それを補うような控えがいるというのが理想やけど、そこには遠いという印象しか受けない。捕手がガチッと決まらないとすると、これはなかなか戦いにくいし、チームにとってのマイナス材料になる。戦力的には優勝候補やけど、捕手問題が解決しなければ、苦しい戦いを強いられる。そこが阪神を強く推せない理由なんよな。

 まあ、ここまでがオレのAクラス予想で、このあとに続くのが巨人ということ。本来なら優勝候補にならないといけないチームやけど、決め手がなさ過ぎるわな。特に投手陣が弱い。マイコラスが開幕からしばらく間に合わないとのこと。これは痛いし、先発投手も菅野智之だけ……といった状態。これではつらいし、なかなか他球団とは張り合えない。打線も相変わらず低調だし、昨年を上回るプラス材料がない、とオレは結論付けているのだが……。

 あとは広島DeNAということになるのだが、広島は前田健太(ドジャース)が抜けた穴が大き過ぎる。これは誰が考えても分かることやし、いくら新人投手がいいといっても、補うにはあまりにも大きいマイナスよな。

 DeNAもラミレス新監督で変化が生まれるとは思うけど、やはり戦力が薄いと評価するしかない。正直、このチームにはAクラスへの壁は厚いと思うな。

 ということで

1.ヤクルト
2.中日
3.阪神
4.巨人
5.広島
6.DeNA

 これが今年のオレのセ・リーグ予想ということ。特に中日の動向に注目してもらいたい。中日、ひょっとしたら……ということになるかもしれんからね。(デイリースポーツ評論家)

PROFILE
おかだ・あきのぶ●1957年11月25日生まれ。大阪府出身。北陽高では1年夏の甲子園に出場し、早大では東京六大学リーグ歴代1位の打率(.379)と打点(81)をマーク。80年ドラフト1位で阪神に入団。1年目からレギュラーとして新人王を獲得。21年ぶりのリーグ優勝、日本一を達成した85年は五番打者としてベストナイン、ゴールデングラブ賞。94年にオリックスへ移籍し、95年限りで現役引退。通算1639試合、打率.277、247本塁打、836打点。オリックスで2年間指導の後、98年に阪神復帰。二軍監督などを経て、04年から08年まで監督を務め、05年はリーグ優勝に導いた。09年から12年はオリックスの監督として指揮を執り、13年からは野球評論家として精力的に活動している。
岡田彰布のそらそうよ

岡田彰布のそらそうよ

選手・監督してプロ野球で大きな輝きを放った岡田彰布の連載コラム。岡田節がプロ野球界に炸裂。

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