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岡田彰布コラム

岡田彰布コラム「1年前の試合内容が出始めた。今後はそう崩れないと思うよ。阪神には底力があるよ。残り試合は地力勝負になっていく」

 

今季はトレード期限までに、大きな補強なし。そこには指揮官の選手たちへの信頼があった。そして、チームは、前半戦最終戦から猛虎打線が目を覚まし、気が付けば8月2日までに8連勝。昨年のような強さを見せ始め、連覇へ向けてギアを上げてきた。
写真=BBM

ようやく打線も本来の姿に戻ってきたわ。これからは昨年同様のいつもどおりの試合をするだけよね


甲子園にお世話になって選手とコーチとして約20年よ


 暑い、ホンマに暑い……。皆さん、熱中症には気をつけて。ということで、1カ月ぶりのご無沙汰です。タイガースの監督、岡田彰布です。

 まずは「甲子園」について書く。8月1日に甲子園球場が誕生100周年を迎えた。7月30日から巨人3連戦で伝統の一戦が、記念のイベントになった。

 甲子園か……。オレが初めて甲子園に来たのは幼稚園のときやった。皆さんはご承知のことと思うけど、親父(岡田勇郎)は阪神が大好きで、選手とも交流があった。その縁でオレもタイガースが身近な存在になり、甲子園によく連れて行ってもらった。

 座るのは三塁側の内野席。ここにチーム家族席というスペースがあり、ここから応援、相手にヤジを飛ばしていたわ。巨人が相手となると子どもながらにヒートアップして。プレーする長嶋(長嶋茂雄巨人終身名誉監督)さん、王(王貞治ソフトバンク会長)さんをヤジったり。天下のONをヤジる子どもとして、目立っていたようでした。

 そのころから甲子園はあこがれの球場となり、いつかここでプレーを、と夢を抱くようになった。現実的な目標は高校野球で甲子園に行くこと。大阪の明星中から高校進学となり、多くの高校から声が掛かった。オレが選んだのが北陽高(現関大北陽高)やった。ここも野球強豪校で、野球部に入部した同級生は200人を超えていた。

 厳しい練習に耐え、1度だけ甲子園の土を踏んだが、それとともに思い出すのが最後、残った同級生は7人だけ。200人以上が入部して、残った7人……。かけがえのない存在で、いまも親交がある。これも甲子園を目指した中で生まれた財産と言えるものやった。

 早大に進んだあと、プロ入りはドラフトで阪神に指名された。そこから現役で14年、タイガースでプレーした。1985年の日本一で最高の経験もあったし、逆にどん底を味わった暗黒時代……。それでも甲子園はいつも壮大な甲子園でいてくれた。

 土のグラウンド、外野の天然芝……。ここでプレーすれば、野手はホンマにうまくなる。人工芝ではなく土のグラウンドよ。イレギュラーはするし・・・

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岡田彰布のそらそうよ

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選手・監督してプロ野球で大きな輝きを放った岡田彰布の連載コラム。岡田節がプロ野球界に炸裂。

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