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岡田彰布コラム

岡田彰布コラム「ベネズエラはホンマ強かった WBC、侍ジャパンはお疲れさま ポイントはやはりリリーフ&継投 野球の本質を再認識したわ」

 

ベネズエラは打撃だけでなく、投手陣も素晴らしかった。160キロを投げる投手も多かった。力の差が出たと思う[写真=Getty Images]


侍ジャパンを責める気はない 重圧の中、よく頑張った


 ベネズエラは強かった……とあらためて感じた決勝戦やった。WBCの決勝。アメリカか、ベネズエラか。強烈な打ち合いになるのでは、と予想していたが、それが違った。お互い、投手もすごかった。160キロのストレートを連発し、力で封じ込んでいく。最後は1点差、3対2という接戦をベネズエラが制した。侍ジャパンを破った力は本物やった……ということに行き着いたね。

 いまやWBCの認知度はすさまじい。前回大会で日本が優勝して、不動のものになった。メディアの取り上げ方もすごい。国中での応援。そら選手、首脳陣のプレッシャーは相当なもんやろな、と想像する。大会期間中、オレはパブリックビューイングで2試合、解説したのだが、300人規模の商業施設は超満員。期待度の高さを再認識したわ。

 結局、侍ジャパンは準々決勝で負けたのだが、敗因は何だったのか。今大会においては激突したベネズエラの力が上回ったという前提がある。打線の破壊力。スピードにあふれた攻撃。常にアグレッシブに攻めていく。守りもすごい。投手陣のレベルの高さはどうよ。それらを含め、負けた侍ジャパンを責める気など、さらさら起きない。中盤までリードして、十分に勝機はあったけど、よく頑張ってくれたとホンマに思うよね。

中継ぎ陣のアクシデント離脱 なかなか難しい状況だった


 大会が始まる前、多くのファンから侍ジャパンの可能性を聞かれた。そのたび、オレは「ポイントは投手陣」と答えていた。投手力の強さが日本の特徴であり、これを持続できれば十分に優勝のチャンスはある、との見立てやった。

 それが直前にアクシデントが続発した。阪神石井大智のケガや西武・平良(平良海馬)、パドレス・松井(松井裕樹)のコンディション不良……。さらに慣れないピッチクロック、ピッチコム。こういう状況を井端(井端弘和)監督、担当コーチがどう調整していくか。正直、これはなかなか難しいと見ていたからね。

 東京プールを全勝で勝ち切り、順当に準々決勝ラウンドに進んだ。ここからは描いていたシナリオどおりにいけば、と思っていた。ベネズエラ戦、先発は山本由伸(ドジャース)で、そこからポイントとなる「第2先発」につなぐのだが当初は菊池(菊池雄星=エンゼルス)が、となっていたと聞いていた。

 だが誤算というのかな。菊池が先発した東京プールでの韓国戦で打ち込まれた。これをどう考えるのか。ベネズエラ戦の第2先発の予定が狂った。首脳陣は菊池ではなく隅田(隅田知一郎=西武)、そして伊藤(伊藤大海=日本ハム)に切り替えた。予定どおりにいかなかったズレが、影響することになった。

 もちろん菊池に託すこともできた。菊池の奮起の可能性は十分にあった。でも首脳陣は考えて、考えて、違う選択となった。ここに球数の制限などの難しさが浮き彫りになった。やはり投手の継投がいかに難しいか。国際大会でも野球の本質は変わりないことを教えてもらった。

 井端監督はホンマ、大変なかじ取りやったと思うよ。これだけのメンバーで勝つのが当たり前といった風の中、ぶつかるのは強豪ばかり。そら、重圧はすごかったと思うし、まずはご苦労さんと伝えたいよね。

 大盛り上がりのWBCが終わり、さあペナントレースがスタートする。3月27日の開幕。いきなり巨人対阪神戦からよ。オレは圧倒的に阪神が有利と思っているけど、巨人は開幕戦の先発をドラフト1位に託すと明らかにした。対して阪神はWBCで存在感を見せてくれた森下(森下翔太)、佐藤輝(佐藤輝明)が好調で臨んでくる。

侍ジャパンもよくやった。阪神の佐藤輝もベネズエラ戦で先発出場し二塁打も打った。シーズンにはいい状態で臨めそうよ[写真=Getty Images]


 WBCの興奮を次はペナントレースで。阪神の連覇なるか。それだけの力はある。普通に戦えば、それでいい。結果は必ずついてくる。2026年のペナント、皆さん、大いに楽しんでください。(阪神タイガースオーナー付顧問)

一時勝ち越しの3ランを放った森下は、ホンマ勝負強いわ。アメリカから帰ってきてオープン戦でもホームランを放ったし、いい状態で開幕を迎えそうやな[写真=Getty Images]


PROFILE
岡田彰布/おかだ・あきのぶ●1957年11月25日生まれ。大阪府出身。北陽高では1年夏の甲子園に出場し、早大では東京六大学リーグ歴代1位の打率(.379)と打点(81)をマーク。80年ドラフト1位で阪神に入団。1年目からレギュラーとして新人王を獲得。21年ぶりのリーグ優勝、日本一を達成した85年は五番打者としてベストナイン、ゴールデン・グラブ賞。94年にオリックスへ移籍し、95年限りで現役引退。通算1639試合、打率.277、247本塁打、836打点。オリックスで2年間指導の後、98年に阪神復帰。二軍監督などを経て、04年から08年まで監督を務め、05年はリーグ優勝に導いた。10年から12年はオリックス監督。22年秋に15年ぶりに阪神の監督に復帰。23年は18年ぶりにリーグ優勝&38年ぶり2度目の日本一に導いた。24年は惜しくもリーグ2位で終わり、契約満了で退任。オーナー付顧問に就任した。
岡田彰布のそらそうよ

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選手・監督してプロ野球で大きな輝きを放った岡田彰布の連載コラム。岡田節がプロ野球界に炸裂。

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