中止となってしまったが、高卒4年目にして初選出されたフレッシュ球宴ではイースタン・リーグ選抜の「六番・左翼」でスタメン出場する予定だった。夢舞台への意気込みでも「MVPを取りにいきます」と力強く語っていた駒月仁人。精神的にも成長し、未来のライオンズを背負う存在として楽しみだ。 文=上岡真里江、写真=井田新輔 先輩・中村剛也からの貴重なアドバイス
「とにかく1回、早く一軍に上がりたい」。高卒4年目、一軍経験なし。駒月仁人の心は今、夢の舞台への思いであふれている。最大の魅力は長打力。1年目、高卒新人ながらのそのパワーと屈強な体に当時二軍打撃コーチだった
田邊徳雄監督も目をかけてきた。「上体だけで打っていたから、しっかりと下半身を使って地面を噛むように」。マンツーマンで連日朝6時半から裸足でティー打撃を行い、打撃で重要とされる拇指球を使うことを徹底的に体に覚えさせた。
2年目、リハビリのため春季キャンプをB班で過ごしたあこがれの先輩・
中村剛也から幸運にも「ヒザが入らないように」「ボールを引き付け、自分の間合いの中で、前で打て」との貴重なアドバイスを受けた。もちろん、今でも常に意識し続け、特に2つ目は現在進行形で試行錯誤が続いていると顔をしかめる。
「引き付けようとするとボールを見過ぎてしまい、始動が遅くなる」
それが、「何となく良い感じでできていた」というのが今年の5月ごろだった。実際、同月はリーグ2位の打率.391、3本塁打、16打点の成績で現在首位を走るチームに大貢献。自身初のファーム月間MVPにも輝いた。連日打撃、守備を指導している
嶋重宣コーチも着実な成長を評価。
「打撃ではタイミングが取れるようになってきたことが一番大きい。直球に振り負けなくなった。守備位置の判断も、任せられるようになった」
活躍が評価され、セパ交流戦とリーグ戦再開の合間に行われた一軍の全体練習に初めて声がかかった・・・
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