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楽天・内田靖人 右の和製大砲への道程

 

セールスポイントはズバリ、打球を遠くへ飛ばす能力。天性のスラッガーは課題を克服しながら成長を続けている。


 4月27日現在、二軍公式戦28試合に出場して30安打はチームトップ。打率、本塁打数こそ1歳上の育成選手、柿澤貴裕に譲っているが、打率.291、2本塁打は上々のスタートと言えるだろう。

 奮起する理由があった。2年間背負った「背番号8」を、FA移籍してきた今江敏晃に明け渡し、現在は「36」。「背番号で野球をするわけではないので」と本人は言うが、野球に取り組む姿勢に変化が表れてきた。

 14年ドラフト2位入団で、1位は松井裕樹。実は高校2年時に甲子園で戦っている。高校野球記録を塗り替える22奪三振をマークしたサウスポーに、上には上がいることを思い知らされた。「いやあ、本当にすごかったです。ストレートとスライダーの区別がまるでつかなかったですから」。自らが主砲を務めた常総学院打線も19三振を喫した。

 そして今、そのサウスポーは高卒3年目にしてクローザーの座を構築しつつある。「先を越されてしまいましたね。でも、いつかは僕らが投打の要になりたい」。悔しさとともに、その思いが強くなったのも事実だった。

 捕手として楽天に入団したが、目指していたのはホットコーナーだった。

「高校時代に捕手をやるようになったのは、選択肢は多いほうがいいと考えた監督さんの親心。でも、僕の最大の武器である打撃をアピールするためには、やはりサードを守りたかった。守備での重圧がまったく違いますから」

 現在は「七番・サード」での起用が多い。4月10日のロッテ戦(利府)では終盤に逆転され、4対7。敗色濃厚だった9回裏に今季1号となる同点3ランを放ち、引き分けに持ち込んだ。首位を快走する楽天において、下位打線で存在感を発揮している。ただ、求めている持ち場はあくまで「四番・サード」であり、この打順が現時点の自分に対する信頼度だと痛感している。「右の和製大砲という言葉がありますけど、僕はそんな存在になりたいんです」。今江がおり、ウィーラーもいて、その壁は厚い。それでも内田には、それを打ち破ってポジションを奪いにいく覚悟がある。

試合の先を読む能力



 その体格から大味な印象を受けがちではあるが、実は「野球偏差値」が高い。それは高校1年時、最後の門下生として“木内マジック”を、身をもって経験したから。

「木内さんがつぶやくことは、すべて現実になる。野球の試合では先を読む力が必要なのだと痛感しました」。それはピッチャーの配球を読むことも、高校時代に身に付けた能力なのだ。

PROFILE
うちだ・やすひと●1995年5月30日生まれ。福島県出身。右投右打。185cm86kg。常総学院高から14年ドラフト2位で楽天入団。1年目は捕手登録ながら三塁手を務め、シーズン終盤に一軍へ昇格してプロ初安打をマーク。2年目から内野手登録に変更となった。近い将来、右の長距離砲としての活躍を期待されている。
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1軍での活躍を目標に2軍で力を蓄える若手選手を紹介する連載企画。

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