日本の正捕手・小林誠司を脅かす存在になるかもしれない。今春は育成契約ながらキャンプ、オープン戦と一軍を経験。目下二軍の正捕手を務める“005”が、支配下と一軍昇格に自信を深める。 
捕手/育成3年目/25歳
泥まみれで声を張り上げる
田中貴也の姿は、まるで高校球児のよう。
「一軍で通用すると思われないと支配下になれない。結果を出して。いち早く支配下になれるようにしたい」
はつらつとしたプレーでチームを盛り上げる25歳の目には、遠かった支配下登録の目標がはっきりと映っている。
京都出身ながら沖縄・八重山商工高から山梨学院大を経る異色の経歴で、2015年育成ドラフト3位で入団した右投げ左打ちの捕手。強肩の部類には入らないが、柔らかいフットワークと器用さを生かした正確なスローイングが持ち味だ。1年目はイースタンで出場9試合、昨季は12試合に出場し、打率は.286。プロ初の本塁打も放ち、確かな成長の跡を示した。
チームの正捕手・小林誠司がWBCに出場した今春のオープン戦期間中には、育成で唯一の一軍メンバーに大抜擢された。6試合に出場し、「パワーやスイングスピード、投げるボールの強さはまだ自分に足りない。そこを鍛えないと一軍に行けない」とレベルの差を肌で実感。「送球の精度は自信が持てました。まだまだですけど、少しは“できる”というのを感じました」と手応えも感じ取った。
貴重な経験を胸に臨んだ今季は・・・
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