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ファームから熱き魂で挑む! 未来を拓くキラ星たち

日本ハム・進藤勇也『キャッチャーらしさ』を求めて「早く一軍に上がって結果を残せるように。チームに必要とされる選手に1年目からなりたい」

 

大学球界No.1捕手の肩書を引っ提げて飛び込んだプロの世界。守備面については確かな技術、何より自信を胸に秘めている。その先に目指すものは捕手としての佇まい、風格。次は球界No.1捕手の称号をつかむために、第一歩を踏み出した。
取材・構成=杉浦多夢 写真=高原由佳、BBM

進藤勇也[捕手/1年目/22歳]


 1年目ながら春季キャンプを一軍で完走したのは、チームの期待の表れだろう。捕手としての確かなスキルは誰もが求めるところ。打撃を含めた課題についても、自身でしっかりと把握できている。一軍の舞台で自らが求める「キャッチャーらしさ」を発揮するために励んでいく。

──プロに入って一番違いを実感している部分はどこですか。

進藤 やっぱりピッチャーの変化球の質であったり、ストレートのキレだったりですね。そこの対応はしていかないといけません。守備面も含めていろいろ試行錯誤しながら取り組んでいるんですけど、自分の課題は明確に出てきていますし、やっぱりバッティング面というのは課題がたくさんあるなと思います。

──二軍戦でも最初の4試合は安打が出ませんでしたが、徐々にバットも上向いてきました。

進藤 ちょっと意識を変えてから、少し結果が出るようになってきたなと思います。スイングの軌道は上からの意識があったんですけど、その意識自体をレベルスイングで振るようにしています。あとはタイミングというか、ピッチャーの投球動作の中で、「ここ」という始動するポイントも、意識を変えてからよくなりました。実戦の中じゃないと、初めて対戦するピッチャーばかりなので、ベンチでしっかりタイミングを合わせて、どこで動き始めるかというのはずっと意識してやっています。

──捕手としてはいかがですか。

進藤 投手とのコミュニケーションをしっかりとっていかないといけないですし、スキルに関してもまだまだ足りないところはたくさんあるので、突き詰めてやっていきたいです。

──プロの世界では多くの投手をリードすることが必要になります。

進藤 ピッチャーの特徴をいち早く把握するのは必要なことだと思います。どれくらいの変化量なのかとか、どういう軌道でボールが来るかというのはすぐに把握できることだと思うんですけど、もっと深いところというか。ピッチャーの状態が悪いときに、こういうことをすれば良くなるといったことまでキャッチャーは把握していかないといけないので。実際にゲームの中で組んでみないと分からないことってたくさんあるので、そういう意識でピッチャーを見るというのは心掛けています。その日によっても投手の状態やボールの軌道は少し違ったりもするので、「このボールを軸にしよう」といったことは分からなかったりする。そうした深いところまで意識的に見ようというのは、ゲームの中で意識しています。

──それ以外の捕手としてのスキルの面で、通用するなという手応えを感じた部分はありますか。

進藤 守備面に関してはある程度の自信を持って(プロに)入ってきているので。ある程度はできているのかなと思いますけど。その中でも、もっと上を目指したいというか。レベルアップして誰にも負けないような選手になりたいと思っているので。キャッチングもブロッキングもスローイングも、いろいろあると思うんですけど、すべてのスキルにおいて誰にも劣っていないというか、そういう気持ちでもっと良くなるように追求してやっていきたいです。

捕手らしさの研究


──春季キャンプは一軍に参加しました。その経験は生きていますか。

進藤 一人ひとりが意識高く取り組んでいるなっていうのは実感しました。オープン戦までしか帯同できなかったんですけど、緊張感もすごくありました。僕もああいう緊張感の中でやりたいと思いますし、シーズン中の一軍の試合はもっと緊張感があると思うので、二軍の試合でもわざと自分を追い込むじゃないですけど、プレッシャーをかけながら試合に臨むことは意識しています。

──一軍の空気を体感したからこそ、早くあの舞台に行きたいという気持ちが強くなったりはしていますか。

進藤 そうですね。それもあるかもしれないですね。

──筋力トレーニングは継続しているということですが、シーズンを通したフィジカル面はどう考えていますか。

進藤 まだ分からないですね。毎日のように試合という経験はないですし、疲労感も変わってくると思うので、シーズンを通してとなると全然分からない。練習の仕方についても「やり過ぎなんじゃない」と言われることもありますし、いろいろな人からのアドバイスを聞きながら今はやっています。

──自分の体と相談しながら、「抜き方」というのもつかんでいかなければならない、ということでしょうか。

進藤 そうですね。でも、僕としては「とりあえずやり込んでから」という感じで行きたいです。

──一軍の捕手陣では今季、1学年上の田宮裕涼選手がブレークしています。

進藤 焦りというものがあるわけではないんですけど、やっぱり悔しいというか。早くあそこでプレーしたいなっていう思いはずっとあります。

──一軍で活躍するために必要なことは何でしょうか。

進藤 やっぱりバッティングですかね。もちろん全部が必要なんですけど、守備に関してはある程度自信を持ってやっています。バッティングの確実性、コンスタントに結果を残すことができる選手が必要なのかなと思います。

守備は一定の技術を備えている。やはり打撃が一軍定着のカギとなる


──あこがれの捕手や理想の捕手像というのはどんなものでしょうか。

進藤 あこがれの選手というのはあまりいなかったんですけど、いろいろなキャッチャーを参考にしていましたね。今の12球団のキャッチャーもすべて目を通していますし、その中で「いいな」と思ったところはマネしたり、参考にしたりしています。

──どんなところを研究しているのでしょうか。

進藤 いろいろ見ますね。構え方であったり、身ぶり手ぶり、フォルムとか。何て言うんでしょう、キャッチャーの全体像に目が行きます。見え方や佇まいじゃないですけど。

──自分が捕手として、どう見えているかも考えているのですか。

進藤 例えばテレビだったらバックスクリーンからの映像じゃないですか。それを自分に置き換えて「こう見えてるんだな」とか。横からの映像だと、どういう形、フォルムをしているのかな、とか。どう見えるべきというのは特になくて、自分の感覚なんですけど、「キャッチャーらしいな」とか「どっしりしているな」とか。そういう「キャッチャーらしさ」みたいなものはこだわってやってきました。

──今後の目標を聞かせてください。

進藤 まずはケガなく1年間を終えるというところと、早く一軍に上がって結果を残せるように。チームに必要とされる選手に1年目からなりたいなと思います。いずれは球界を代表するような、チームに欠かせない選手になりたいです。

アレコレQ&A


Q. ココに注目! 誰にも負けない強みは?

A. キャッチャーとしてこだわってきた部分ですし、普段から気にかけていることでもあります。ピッチャーのことをいろいろと把握するためには、コミュニケーションに加えて観察することも必要ですし、深いところまで見抜く洞察力も必要。これからもこだわっていきたいです。

Q. 自身の性格をひと言で表すと?

A.負けず嫌い
 小さいころからずっとです。野球だけじゃなくて、野球する前からそんな感じでした。かけっこはもちろんドッジボールとかでも、とにかく負けたくない。学校のテストの点数とかでもです。負けたら悔しいというよりも、シンプルに「負けたくない」って思うんです。

Q. 最近ハマっているものは?

A.筋トレは今でも継続してますが……
 こういう質問とか、「趣味は?」とか聞かれると、毎回めっちゃ困ります(苦笑)。高校時代は海が好きで素潜りに行ってたりしましたし、学生時代はずっと筋トレって言ってたんですけど、趣味って何なんですかね……。筋トレはもちろん続けてますよ。重量はどんどん上がっています。

<周囲の声>山中潔(ファーム捕手インストラクター)から見た期待感と可能性



「大学野球のトップレベルでやってきているんで、非常に取り組みは真面目ですし、私生活もしっかりしていると聞きます。キャッチャーの基本的な技術、キャッチングやブロッキング、フットワークを含めたスローイングというところは、もうほぼほぼ一軍レベルに達していると思いますね。ただ、プロ野球というのは一軍だったら年間143試合を戦わないといけない。だから技術を1年間キープできる体力、当然メンタルも必要になる。体もメンタルも疲れてくるところでどう踏ん張っていけるか、どう故障しないで1年間を乗り越えていくかというところが一番のポイントだと思います」

【2024年イースタン打撃成績】(6月3日時点)
29試合、打率.271、23安打、2本塁打、8打点、0盗塁

PROFILE
しんとう・ゆうや●2002年3月10日生まれ。182cm90kg。右投右打。福岡県出身。[甲]筑陽学園高-上武大-日本ハム24[2]=1年。
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1軍での活躍を目標に2軍で力を蓄える若手選手を紹介する連載企画。

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